ミッションたぶんPossible

どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

僕の孤独な社内戦争

 微妙に前回から続いてます。あとタイトルは釣りです。オレは「僕」なんて使いません、特に文中では。「僕」とかキメぇwwwww。

なぜ勉強会を開催するか?

 そんな訳で割と順調に始まった勉強会ですが、前述の通り今回で三回目です。そもそも何の為に実施するのかと言うと、以下のような目的が存在します。

ユーザビリティからソリューションビジネスを作るミッション

 オレの所属部署のミッションは「顧客企業にトータルソリューションを提供できる組織とビジネスを作る」こと。「ソリューション」は「解決」という意味を持ちますが、その中でもUI、というかユーザビリティからソリューション提供できる仕組みを作るのが社内でのオレの役割です。全てはここがスタート。

Flexの社内教育用カリキュラム開発の為のトライアル

 上記の前提を達成する為には、安定してRIA技術者を提供できる教育環境を社内に整える必要があります。幸いオレの所属会社には、かなりしっかりした新人教育を行う為の部門が存在するので、そこを修了した社員がそのまま取り組めるカリキュラムの開発を目指しました。有志を募った社内勉強会は、それを行う為のテスト、言葉は悪いですが「人体実験」です。

事業部活動の社内アピール

 オレの所属部署は社内でも難しいテーマを扱う為、新人がそのまま配属されることがありません。それゆえ人員を増やしたければ他部署から引き抜くしかないんですけど、それをやると引き抜いた先の部署に対して角が立つ。それを避ける為に「ターゲットに自分から異動を希望して貰う」必要があるんですが、その為に社内で自分達が凄い事をやっていることをアピールしていく必要があります。「滝川の部署は面白いことをやっている、ぜひ俺も混ぜて欲しい!」そう思ってもらうのが目的です。

社内に勉強会という風土を定着化させる

 IT技術者なんだから努力し続けなきゃこの日進月歩の激しい業界を生き残ることは不可能です。しかし個人で勉強し続けること、モチベーション維持はどうしても難しい。一人で努力し続けるのは限界があります。昨今の勉強会ブームのように、互いの知識を共有し励ましあう場が、せめて社内に閉じた状態でも良いので自然に発生してくれば実力をつけることができるんじゃないか、その尖兵にオレがなれないか、そう考えていました。

社内コミュニケーションの一環

 社員も150人もいると全員の顔と名前を知っている人間はまずいません。所属部署の人間しか分からないのが殆どです。せっかく勉強会という形で集まったのだし、同じ会社の仲間なんだから仲良くなってもらおうというのも一応目的に挙げています。人の輪、大事。飲み会の機会も増えるしねw。



 これまで2年近く色々な取り組みをしてきましたが、教育用カリキュラムはかなり完成に近づいたと思います。コミュニケーションもまぁOK。社内アピールに関しては、不足感は否めないものの、まぁ及第点に若干足りないくらいだと思ってます。とりあえず「滝川は時々妙な事をしでかして目立つヤツだ」という認知はしてもらえてるはずです。

 …問題は「勉強会の風土作り」。これは致命的に出来ていない。

なぜ社内で勉強会の風潮が出来ないのか?

 オレ自身、月に1〜2回のペースで社外勉強会に参加して社内に展開していますし、Seasarカンファレンスのような大きなイベントには部下を引き連れて大勢で参加した事もあります。それでも自発的に勉強会を開催しようという動きは、オレを除いて皆無に等しい。何故だ!!? …ちょっと分析してみました。

休日は休みたい

 社員のほぼ全員が顧客先に常駐しています。なので必然的に勉強会を開催しようとしたら休日にしか開催できないんです。しかし休日は誰しもが休みたい。好き好んで休みの日に会社に来るヤツはそうそういません。
 以前、他所の会社さんの平日定時後に開催された社内勉強会に強引に混ぜていただいたことがあるんですが、直前まで会場はガランとしていたのに、開始時間5分くらい前になると突然みんなゾロゾロと集まってくるんです。これはかなりビックリしましたが、社内に社員が残っている場合にはこれが可能なんでしょうね。オレの所属会社にはどだい無理な話です。

上から押し付けの勉強会やWGが多数存在する

 部署ごとにそれぞれミッションを持っていて、それぞれ普段の従事案件の業務以外に作業が発生する場合があります。そうすると中には部署単位で勉強会、というか、ワーキンググループが結成されます。されますが、それはあくまで部署内に閉じたクローズドな勉強会であって、部外の人には存在さえ知る手段がありません。参加する側にしてもあくまで仕事の一部で、参加すれば休日手当ても出る場合が多いです。逆に言えば望む望まないに関係なく参加義務が生じます。その上最近は社長主導で研修会(社長の思想の啓蒙活動)が頻繁に開催され、しかもこの研修会で出された山のような課題をこなす必要があります。リタイアすれば会社からの評価が下がる危険がある。

 この上さらに有志の勉強会なんかが開催されても、出たくないと考えるのは、極めて自然だと言えるでしょう。

目立ちたくない

 勉強会を開催する以上リーダーシップを取る人が必要ですが、普通の人はこれになりたくないんです。余計な作業も増えるし、変に顔が売れて動きづらくなると思っている。彼らは誰か別の人が勉強会を主催したなら参加するかもしれませんが、自分から率先してやろうとは思わんのです。これは普通の思考なんでしょうが、非常に寂しい考えです。

勉強ってなにそれ知らな〜い

 サラリーマン根性丸出し、というか、そもそも勉強する気なんか欠片ほどもない、という輩が少なからず存在します。…何しにIT業界入って来たんだよッ!!?と言いたくもなりますが、彼らからすれば給料貰ってない時に仕事の繋がることは一切したくないのでしょう。…自殺行為だと思いますけどね、オレは。

この会社はもうダメなんじゃないか

 オレだって提供する一方ではなくてできれば受け取る側にもなりたい。やっぱり自分でやりだした勉強会の運営とはいえ、不満はいっぱいあります。特にそれが強いのが「社内勉強会があるせいで面白そうな社外勉強会に参加できない」こと。他人を鍛えてるせいで自分が向上できないとはなんて理不尽なんだろう、と思うわけです。だったらせめてオレが社内で活動し続けることで勉強会が自発的に発生し、逆にオレがそちらに参加することで恩恵を得たいと考えていた、そんな時がオレにもありました。だが、どうやらそんな流れはこの会社では未来永劫来ないようです。オレは正直に言うと、この会社を諦めつつあるのかもしれません。孤立無援のまま戦い続けることに、正直疲れてきました。

諦めるその前に

 ただ、やってきたことを冷静に振り返ると

とやや局地戦的な印象も拭えません。もう疲れたよパトラッシュ、と言うその前に、もう一回だけ別アプローチをやってみようかと思っています。

 果たして何をどうするのか?それについてはまた2月末に書くことにして、今日のところは筆を置くことにしたいと思います。