まぁタイトルでほぼほぼ言いたいことは言い終わってるんですが。
RSGT2019のDay1、@kyon_mmさんの講演を聞いていて、特にこのくだりが非常に興味深かった、という話を彼自身に直接させてもらいました。
@kyon_mmさんのRSGT2019の発表資料はこちら。
一方、岡田武史 元サッカー日本代表監督(元FC今治オーナー)がご自身の「生物的組織」について言及している記事についてはこちら。(@kyon_mmさんと話をさせて貰った時には「有機的組織」とオレは言っていたんですが、正しくは「生物的組織」の誤りでした。@kyon_mmさん、大変失礼しました。)
本当はUdemyの動画が一番分かりやすいんですが、現在はもう販売していないらしいので、別の記事でなんとなく補完してください。
bizmakoto.jp
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ITエンジニアである@kyon_mmさんと、エンターテイメントの極地であるサッカーW杯の総指揮を務めた岡田さんが非常に近しいことを言っている、というのは、本当に興味深いです。
しかし完全に一致していないところもあります。
岡田さんは人に興味を持ち人を突き詰めた結果として「生物的組織」という考え方にたどり着いた。
一方で@kyon_mmさんは、生物の成り立ちと歴史をたどり、結果「超個体」という考え方に至って、それゆえに「人間を辞めたい」と言っている。
この辺の違いは、立場の違いによるものなんじゃないかなぁと思っています。岡田さんはマネージャーでコーチですが、@kyon_mmさんは1プレーヤーであるということ。組織の脳として指示を出す立場と、自らも一細胞たり得なくてはならない立場では、目指す対象が自ずと異なってくるのでしょう。
一方で、「人間を辞めたい」と言いつつ、美しさを探求したり、楽しさを測定したりと、実に人間らしい行動を取っています。オレは@kyon_mmさんや基盤チームの領域には達していないのであくまで推測に過ぎないのですが、組織があたかも一個人として動けるようになるためには、まるで細胞のごとく個の意識を捨てる……否、個々の意識を一個人のごとく集約させる必要があり、その過程か仕組みの一部として、人間らしさの明示的な維持が必要なのかもしれませんね。
これはオレの勝手なイメージですが、「超個体」「生物的組織」というのは、いわゆる「千手観音」を目指すことなのかな、と思っています。「千手観音」は、正しくは「千手千眼観音」と言うんだそうです。千本の手のそれぞれの掌に一眼をもつとされ、どのような衆生をも漏らさず救済しようとする、観音の慈悲と力の広大さを表しているのだそうな。組織の究極形の目指した先にあるものが救世だと言うのは、彼らの周囲の人に希望を与え続けているその姿その行動を見ても、なるほど意外に的を射ているのかもな、と勝手に思ったりもしました。
- 作者: 福岡伸一
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