「Felicaナイト@Adobe」に行ってきた。

1/13(火)に東京:大崎のAdobeSystems社セミナールームで開催された「Felicaナイト@Adobe」に参加してきました。

Felicaって？

SONYの開発したICタグ(チップ)の企画で、要はSuiCaや店舗のポイントカードみたいなICタグ(チップ)の付いたカード、もしくはICタグそのものの事。非接触で情報のやり取りが出来る電子媒体を指します。お財布ケータイも含まれ、金銭の受け渡しも可能。

一般家庭のPCからでも使用出来ますが、その為には「Felicaポート」という専用の周辺機器が必要(家電量販店で3,000円程度で購入可能)になります。最近のPCだとあらかじめ付いている場合も多いみたいですね。

SONYがこのFelicaの情報をFlash / AIR上で扱えるアプリを開発出来るSDKを開発しており、その使い方を教えてくれるのがこのセミナーの主旨です。

Felica SDKの使い方

Felica SDKには「Basic」と「Standard」の二種類が存在。前者が無料配布ながら機能が限定されていて、例えばSuiCaの場合、乗車履歴や残り残高といった割とおいしい部分が使えません。
反対に後者は情報のRead/Writeにほぼ制限が無い(勿論SuiCaの残高をいじるとかは出来ないはず…多分)自由度が高い代わりに有償で購入するしかないです。ただ、現在募集中のコンテスト参加を条件にStandard版であっても無償で取得出来るそうなので、詳しくは以下のコンテスト概要をご覧下さい。

http://blog.felicalauncher.com/sdk_for_air/?p=3

肝心のコーディングですが、認証とかFelica特有の手続きが必要なものの、基本的にはHTTPServiceなんかと同じで非同期でイベントをListenerで拾って情報の受け渡しをするだけ、面倒な部分は全てSDKがやってくれる為さほど難しくないという印象でした。だからこそ、Felicaそのものを如何に活用するかが重要なんだと感じました。アイディア勝負ですな。

ライトニングトーク

ティーケーラボ

携帯電話を利用した簡単な開発TIPSに続いて、駅構内のキヨスクなんかに設置してあるタッチパネルでショッピングが出来るアプリのデモを見せてくれました。携帯電話でユーザー認証を行い、印刷された紙をレジに持って行くと会計が出来るというもの。個人情報が必要な場合には携帯電話側でブラウザを起動させてその入力フォームを表示するなど、よく考えられてるなぁ、と思いました。「Felica idm」というICタグ特有のIDのような情報があるんですが、SONYの担当の方によるとこれは完全なユニークIDではないので、認証キーとして用いるには不適切との事。う〜む。

大日本印刷(DNP)

Felica SDKのBasicとStandardは何が違うのか、Standard版のSDKを如何に使うか、といったTIPSを解説。SuiCaの乗車履歴を使って色々と見せてくれました。

メディアテクノロジーラボ

Felicaアプリでファーストアプリを作るまでの苦労した点を時系列に解説。開発環境のセットアップからFelicaカードの入手、実際に使えるデータの探し方など、Try & Errorの様子が良く伝わってきた泣けるｗプレゼンでした。Felica SDKで開発を始めるとどういうポイントにつまずくか一通り分かったので、これから開発を始める人には非常に助かる情報だと思います。とりあえずFelica対応カードを手に入れたかったらプロントのカード手に入れろってことですなｗ。

感想

ICタグというと、どうしてもハード側までやらなくちゃいけない印象がそれまであって敷居が高そうに感じていたんですけど、開発しなれたFlex / AIRで対応アプリが開発出来るのは非常に大きいですね。
上でも書きましたが、開発(コーディング)自体はそれほど難しく無さそうな印象がありました。参入障壁は非常に低いので、あとはそれをどうビジネスに組み込んでいくか、アイディア勝負になると思います。発想力に乏しい人間には宝の持ち腐れでしょうが、とても将来性を感じるモノだと感じました。

このFelica SDKに関しては現在SONYが主催でアプリコンテストを開催しています。賞品もかなり豪華！

http://blog.felicalauncher.com/sdk_for_air/?p=3

2/15が応募締切と、決して余裕のある日程ではありませんが、出来ればトライしてみたいなぁと思っています。…問題はオレの今のボロっちいPCが耐えられるかどうかだな。Felicaポート、受け付けなさそう…。