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どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

iPhoneソーシャルゲーム「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」が面白い!



 最近始めたソーシャルゲームラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」が非常に面白いです。

はじめに

 元々は今年3月末まで放映していたテレビアニメ「ラブライブ!」をKLab株式会社ソーシャルゲーム化したもの。KLabは直前で株価がガクッと落ちたんですが、このゲームが出たくらいに持ち直しています。ゲームとの因果関係は不明ですが、App Storeの売上も好調だったようですし(4/29現在はランキング外)、市場的にも注目しておいて損は無いかなあと勝手に思っています。


 ちなみに、オレがこのゲームに注目したのは以下の記事がきっかけ。実は以前オレがパズル&ドラゴンズに注目したのも、同じiPhoneゲームキャストの記事がきっかけでした。iPhoneゲーム関連において、オレはこのブログに絶大の信頼をおいています。(その割に同じブログで紹介していた「ドラゴンコインズ」と「ぷよふよ!クエスト」はつまらないとバッサリ切ってますけど、笑)

ゲーム紹介


 ゲームとしてはいわゆる「リズムゲー」に属します。SEGAの「初音ミク Project DIVA」をプレイした事がある人は、あれを想像してもらえればいいかな、と。タイミング良くプレイヤーはアニメにも登場してきた「スクールアイドル」たちをプロデュースする立場で物語が進みます。
 タイミングよくアイドルをタップすれば成功、タイミングが外れたり、タップ出来なかったりすれば失敗。失敗するとライフが減ります。楽曲が終了までにライフが残っていればライブ成功になります。タイミング良くタップしてPerfectやGreatを多く出せばより高得点を出すことができます。





 アイドルたちはそれぞれが「スマイル」「キュート」「クール」の3タイプに分かれます。楽曲も同様に3タイプに分類され、それぞれに楽曲に適したデッキを構築して楽曲をクリアすると高得点が得られます。逆に、いくらタップのタイミングが良くてもデッキの属性が適切に構築されてないと得点は上がりません。あと、アイドルの成長度合いも得点に大きく影響します。





 楽曲をクリアしたり、レベルが上がったりするとストーリーが進みます。このストーリーを進めるのが目的。ストーリーが進むと新しい楽曲がプレイ出来るようになります。ソシャゲのくせにフルボイスなあたりが凄い。



 それぞれのキャラクターは練習という名のカード合成を行うとレベルが上がります。他に、特別練習という名の同カード合成を行うとキャラクターを覚醒状態に遷移させることができます。




分析

 とざっと書いてみましたが、これだけだとよう分かりませんね。要はパズドラの3ピースパズル部分がリズムゲーになった感じです。ダンジョンを進めずにストーリーを進行させて行く感じ。




 このゲームを見ると、色んなゲーム、特にヒットしたソーシャルゲームをよく研究しているなぁという印象を受けます。特に前述のパズドラと、THE IDOLM@STERシンデレラガールズ(以下、「モバマス」)。カードの合成や覚醒システム、オリジナルアイドルを一気に増やしたあたりはほぼモバマスと同じですし、ソーシャル機能はパズドラの特徴をよく取り入れています。リアルマネートレーディングを防ぐ施策や、トラブルによるサーバメンテナンスが入った際など、パズドラの運営はユーザーの心理を逆撫でしない(むしろサーバトラブルが起こって欲しいとさえ思わせる様な)対応をするのですが、このラブライブもそれに習っている様子がうかがえます。ユーザー同士でカードの交換も出来ませんし、競争を過剰に煽ることもないです。
 ゲーム部分も、ソーシャルゲームではないですが、前述の「初音ミク Project DIVA」の特徴を色濃く継いでいます。ただ、操作するのがiPhoneなので操作性にあまり融通が利かないという点と、キャラクターが9人もいるのでそれらを有効に活かそうという発想から、Project DIVAとは随分印象が異なるゲーム画面に仕上がっています。


 これらの特徴、意地悪く言えば、「パクリで構成されている」と言えなくもないでしょう。ソーシャルゲームを丁寧に研究している人なら「あ、ここはあのゲームのここからパクってる」「こっちはあのゲームだ」とすぐに気付くはず。モバマスやパズドラに一見してみえないのは、これはもう「ラブライブ」という大ヒットしたIP(キャラクターコンテンツ)の力に寄るところが大きいのだと思います。それでも見る人が見れば気付きますが。


 反面、パズドラやモバマスに遠く及ばない部分もあって、ゲーム以外の画面、特にリストのスクロールなんかはユーザビリティが最悪に近いです。重くてちっともスクロールしない。部員参照の画面遷移も不必要な画面がいくつか入っていて、ユーザーに不要な操作をいくつか強いるようになっています。これちゃんとユーザビリティテストして作ってないだろ。ゲーム画面以外は全部作り直しを要求したいくらい出来が悪いです。


 じゃあなんでオレはブログにまで書いてこのゲームを紹介しているのか?


 それは一番肝心な「ゲームの部分が他のソーシャルゲームと比較にならないくらい面白いから」です。


 パズドラ登場以降、それまで主流だったお決まりのカードバトルで出来たソーシャルゲームがやや下火になり、パズドラのようなコンシューマゲームに近いリッチなUIを持つゲームに移行しつつあります。ところが、リッチUI化してゲーム性を高める行為は「パズドラの3ピースパズルの部分を何で置き換えるか」というその一点にテーマが絞られているように見えます。逆に言えば、「パズドラの3ピースパズルの部分」を置き換えたゲームがイマイチだと、ゲーム全体がイマイチになってしまう。前述の「ドラゴンコインズ」や「ぷよぷよ!クエスト」なんかはその辺で大きく失敗していると思います。はっきり言ってメインのゲームがつまらないんですよね。


 そこへ行くと、「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」はゲームパートが非常に面白いです。やり込み要素も強いし、楽曲もソシャゲ用の間に合わせじゃなくアニメの主題歌・挿入歌がそのまま使われているのでレベルが高いです。オレはアニメは見てなかったのですが、キャラクターもアニメオリジナルのものは非常に魅力的なのは分かります。プレイ時間の9割がゲームパートなので、ここさえちゃんとしてればあとはわりかしいい加減でも気にならないんですよ。


 唯一例外的に「ケリ姫クエスト」(現在ヒットしている「ケリ姫スイーツ」の前作)のようなケースもありますが、これは本当に例外でしょう。「ロードが非常に長い」という欠点が他の全ての良い点を駆逐してしまうほどのインパクトがあるケースは、そうそう無いはず。(と信じたい)


 当面ソーシャルゲームは、IPの強さを活かしたゲーム(カードバトル系旧態依然ソシャゲ含む)か、パズドラの二番煎じでゲームパートが面白いものか、あるいはその両方の要素を併せ持つか、という特徴を持たないとヒットしないのではないかと思います。そういう意味では、「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」は、IPとリッチゲーム、両方の要素を併せ持つ最初のソーシャルゲームと言えるかもしれません。


最後に

 という訳で、色々書きましたが、とりあえずオススメできる内容であることは間違いないですし、なにより始めるだけなら無料なので、興味を持ったら遊んでみて下さい。

蛇足

 実は一点気になる事があって。このゲーム、レアガチャ以外に課金タイミングが無い気がするんですよね。


 パズドラだとダンジョンの途中で死ぬと魔法石(課金アイテム)を使って生き返らせることができます。あとちょっとでクリア!というところまで行って死ぬと非常に悔しいので、つい生き返らせる為に魔法石を使ってしまう=課金することが考えられます。実際生き返らせる為の課金が最も多いそうな。
 ラブライブも同様に、楽曲の途中でライフ0になっても「ラブカストーン」という課金アイテムを使えば終了した時点からやり直す事ができます。


 …でも、リズムゲーって、途中からやり直したいですか? オレなら多少のコストはあっても最初からプレイし直したいですけどね。他の人も同じ考えなら、課金対象に「生き返り」は外れる訳で、レアキャラクター集めのガチャくらいしか課金しないんじゃないかなぁとか。


 このゲーム、儲かってるんだろうか…?