ミッションたぶんPossible

どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

ミッションたぶんインポシブルな祭りの3日目

はじめに

 昨年の夏で懲りておけば良いものを、性懲りの無く今年も「コミックマーケット C80」(以下、コミケ)*1に行ってきましたよ、っと。

 コミケとは東京で年2回*2開催される世界最大規模の同人誌即売会を指します。平たく言えば素人が本を配布*3するイベントでそのジャンルは問わないはずなんですが、現状ぶっちゃけアニメ・漫画をモチーフにしたエロ本の売り買いがメインになっているオタクの祭典です。


昨年のろくでもない収穫

 昨年の大きな(?)収穫の一つが「あそこに行くと自分の他と比較した際の圧倒的体力的優位性を感じる事が出来る!」というものでして。何しろ周囲は超インドア & もやしっ子の集団、最初から分かっていながら「暑い」だの「シンドイ」だのうわ言の様に口にし続ける鬱陶しいこと限りない存在。一方こちとら元ライフガード、普段もボチボチ運動してるし知識は万全、週末にはJリーグで真夏の待機列なんて日常茶飯事。周囲がドンドン生ける屍と化して行く中自分1人ケロッとして彼らを蔑んでみるのはなかなか爽快なんですよ。(ヤな奴だなぁオレ)

 元々お祭り好きですし、非日常に首を突っ込みたいお年頃(要するに興味本位)なので、まぁそれじゃあ行ったろぅかいのうと思い立った次第です。




ミッションふたたび

 とは言え、目的も無くあんな人混みに行くのもどうかと思うので、幾つか目標というか自らにミッションを課してみました。

DevLoveブースの陣中見舞い

今年はいつも社外勉強会でお世話になってるDevLoveがサークル参加してるとのこと。…最初はでぶっちとパンダの濃厚な絡みのある薄い本でも作ったのかと眉を顰めましたが、どうも技術関連本を配布するとの事。ホッと一安心。
 せっかくだから陣中見舞いに差し入れでもしていこうかなぁとか考えてみました。

コスプレいっぱい撮ってくる!

 昨年の唯一の心残りがコスプレ広場に行けなかったこと。iPhone4に変えてから画質が一気に良くなった事もあって最近は写真を撮るのがとても楽しい!! …んですが、人物を撮影出来る機会ってなかなか無いんですよねぇ。知り合い撮ってもVサインだったり逆に逃げられたりで思いっきり撮る事が出来ませんし。
 その点コスプレイベントは写真撮られにくる人がいっぱいいるので願ったり叶ったりです。コスプレになると妙にキワドイ格好の人もいますし。よーし、エッチい写真いっぱい撮ったるぞぉ!!…と思ってたら今回のコミケから明確なガイドラインが出来て激しい露出は禁止になったそうな。ぎゃふん。

ファンネル!!

 今回のコミケはオレ以外にも、会社のいつもつるんでる連中の何人か*4が参戦するとの事。もちろん彼らの目的は正統派ヲタクらしく「薄い本」です。目当ての品の中には人気があり過ぎて開場直後に売り切れてしまう事もあるとか。それじゃあそれらの購入を手伝ってやろうかいのぅ、と協力も申し出た次第。


 元々コミケの会場になっている東京ビッグサイトは首都最大規模の催事場の1つだけあって異常に広いです。ここに企業やら商業作家やら一般素人まで3日間合計で1万近い団体がひしめき合うそうで、その中を欲望に目をギラつかせた猛獣どもが何十万と解き放たれるのですから、事前にバッチリ下調べしてあっても目当てのものを全て入手する事はかなり困難なのだとか。エロ本ひとつ買うのも一苦労だ。


 よって同じ目的を持つ複数人で役割を分担し合い、相互協力の下ターゲットのブツを手に入れるのがコミケにおける基本戦略なのだそうです。グループごとに指揮官1名、その指示の下活動する兵隊が数名。状況に応じて指揮官が指示を出し直して手際良く列に並び、目当ての品を全て入手するその様は、まるでアムロ搭乗するνガンダムが自由自在に操るファンネルを彷彿とさせることから、指示を出される兵隊たちを同様に呼ぶんだそうです*5


 そういえば昨年来た時にはブラブラと眺めてただけでそういうコミケの醍醐味っぽいところをちっとも味わってなかったなぁ、そういうのも悪くないかな、と気軽にのァンネルになる事を承知しました。…忘れてましたよ、「後悔先に立たず」ってことわざの存在を。

ほむほむバッヂ



 コミケ前日に会った知り合いが「滝川、これやるよ」とくれたのが上の写真のバッヂ。なんすかこれ?えっ、これ付けてコミケ行くの?外しちゃダメ!?まぁいいけどあんま目立たなそうだし。とばかりに安請け合いしました。ほむほむ。





 かくして3日間ある夏のコミケの中でも男性成人向け同人サークルが集中し、最悪と評される「3日目」へのチャレンジが再び始まりました。




スタートダッシュ、失敗

 コミケは徹夜で会場前に並ぶことが禁止らしいです。「らしい」といっているのはちっとも守られてないからでして。オレもファンネル化する都合、公式ルールに則って始発で会場に向かおうとしました。


 寝坊してあっけなく失敗しましたが。


 いきなり90分の出遅れ、orz。行きの電車は意外にも全部座っていく事が出来ました。もっと混むかと思ったけど。
 ちなみにほむほむバッヂはいざとなると物凄く恥ずかしかったのでバッグにこっそり付けておきました。大体「ほむほむ」ってなんだよ、ほむらは作中でそんな発言一度もしてなかったじゃねーか、誰だこんなバッヂ作ったやつ、ブツブツブツ…。



東京ビッグサイト到着!

 会場の東京ビッグサイトりんかい線国際展示場が最寄駅。駅を出ると真正面に目当ての会場が見えます。おおっあそこに向かえばいいのかぁ…と思いきや、駅から大量に吐き出された群衆はビッグサイトとは明後日の方向へ流れていきます。かくして人の波に流されていづこへ。この時点で7:30時ちょい過ぎ。




到着・合流・作戦会議

 駅から20分ほど歩いて待機列のある場所に到着。だだっ広い砂利の広場で、遠くには海も見えます。駐車場かなにかでしょうか。そこに恐ろしいまでの数の人が…。まだ8:00前だぞ分かってんのかお前ら?


 ここで先行していた知人の1人と合流。あわよくば列に割り込みさせて貰おうと思ってましたが、列はキュウキュウに詰められていたのでそれも叶わず。諦めて最後尾に順番を確保したのち*6青空緊急ミーティングの開始。







 ここでコミケの経験の無い方に簡単に解説しておきます。不要な方は飛ばしましょう。


 まずコミケの会場は大きく「東」「西」「企業ブース」「コスプレ広場」の4つに分かれます。「東」と「西」が同人誌即売会場、「企業ブース」はその名の通りアニメ・漫画の関連企業が出展しているエリアです。東とか西とかは東京ビッグサイトの東館と西館をそのまま指しますが、企業ブースやコスプレ広場は西館もしくは西館の外の広場に配置されます。


 企業ブースはそのアニメ・漫画の公式グッズが限定発売されるので非常に競争率が高くなる傾向にあります。開場から1〜2時間で売り切れてしまう事もザラだそうで、近年だと「リリカルなのは」というアニメのグッズが3日目まで持たず完売してしまったとか*7。今年の目玉は「魔法少女まどか☆マギカ」「THE IDOLM@STER」などのグッズを販売するアニプレックス社のブースだそうです。


 同人即売会場では、コミケに出展するサークルは「島中サークル」「壁サークル」と呼ばれる2種類に分類されます。会場である東京ビッグサイトは非常に広い催事場ですが、前述の通りそこに数千のサークルと数十万の参加者がひしめき合うので、通路なんて人も行き交う事が出来ないくらい混雑します。なので、特に購入待ち列が長く形成されてしまうようなサークルは、場内の混乱を避けるため列を会場外に作れるよう壁際に追いやられるように配置されるんです。この超人気サークルが通称「壁サークル」。「島中サークル」はその他十把一絡げですな*8







 閑話休題


 とにかく誰が何を仕留めるかあらかじめ打ち合わせておきます。我々の依頼されたターゲットは「東」にある20数サークルと「西」にある1サークル。それらを如何に効率良く確実にゲットしていくかが肝です。しかも恐ろしい事に「壁サークル」のものが実に6つもある!通常壁サークルの配布物は2つ購入するのが限界なんだそうです。…ホントかよ?
 唯一「西」のターゲットはこの段階で半ば諦め、運良く売れ残っていたら入手しようという位置付けに。残りは配置箇所に応じて二人で分担。「とらのあな」など大手販売店で再販しそうな品(サークル)は優先順位「低」扱い。島中は完全後回しで、壁サークルが終わったら順次回収しようという優先順位設定を行いました。知人はともかく、少なくともオレは初めての経験なので、わずかな事前情報と拙い想像力をフルに活用して作戦を立て、あとはTwitterもしくはSMSによる情報連携を頼りにしようと方針決定。互いの健闘を祈って自身の待機列ポジションに戻ります。


 ちなみに、依頼主は企業ブース、それも人気のアニプレックスのグッズ目指して並んでいるそうです。巷の噂では、アニプレックスのグッズは徹夜組しか買えないんじゃないか、とか。…しょうがない、あとで骨は拾ってやるか。



灼熱の待機列

 列に戻ったのは8:00を少し回ったところ。既にオレの後ろには更に1,000人近く並んでいました。みんな地べたに座り込んでいるので、列整備のボランティアが注意事項を怒鳴り上げている様がよく見えます。ただでさえ上から目線の喋り方でイライラするのに、さらに上手い事言おうとしているのが見え見えで余計イラッとします。その前に非コミュっぷりを直せ、コミュニケーション能力が無いのがバレバレじゃ。


 去年と今年の大きな違いはエスケープゾーンが全く無いこと。去年は西側からの入場だったんですが、木陰があったりと何のかんの休めたんですね。ところが今年並んだ東側は1,000台はゆうに車が並べられそうな広大な駐車場。照り返しも強いし日差しから逃げる術も無い。時折吹く風も頼りなく、容赦なく体力が奪われます。あかん、明らかに去年よりキツイ…。持ってきた500mlのペットボトル二本はあっという間に底をつきました。


 去年と今年の大きな違い2点目。周囲の連中がそれほど「暑い」と呻いていないんですね。そんな気力も無いのか、そもそも想定してきているのか、ともかく殆ど口を開かず黙々と日差しに耐えています。中には携帯扇風機なんてものを持ってきてる人もいました。準備良すぎだろ!? かと思えば突然大きな音を立てて近くで人が倒れ、周囲の人間が一斉にボランティアを呼び出す騒ぎが発生。倒れた彼は介抱に来たボランティアを丁重に断り再び灼熱地獄で耐える道を選びました。いったい何が彼をそこまでさせるんだ!!?…って、エロ本の為ですわなぁ。


 そして8:30、列が動き出すとアナウンスされていたその頃、ソフトバンク回線が死亡しました。上りも下りも全部ダメ、通話もSMSもTwitterも一切接続できず。オレのiPhoneの左上隅には「圏外」の文字が。さすがソフトバンク、期待を裏切らないヘタレっぷりです。ドコモを見てみろ、あんな馬鹿でかい中継車を用意しているというのに!!


 列は開場の10:00を過ぎても一向に動く様子がありません。10:00ちょうどにはコミケ3日目が開幕された旨のアナウンスと、それに応じて待機列から大きな大きな拍手が。う〜ん、みんな状況を楽しんでるなぁ。



怒濤の入場



 その瞬間は突然訪れました。ボランティアから「今から入場します!」の怒号があったと思ったらあっという間に列が動き出しました、それも物凄い勢いで。そこからはさながら競歩大会。おいおいこういうのってジリジリ会場に近づいてくんじゃないのかよ!? ボランティアは「走らないで」「もっと前に詰めて」「歩いて歩いて」「どんどん前へ行って」まるで牛追い祭です。物凄い勢いで歩かされる。もう軽く走ってる人までいます。500m近い距離をほんの数分で移動。このペースで走らず歩けとか無茶を言う。…こいつら、明らかに入場時誘導ミスッたな。けが人出たらどう責任取るつもりだ?


 まぁこっちは今まで全然動けなかったフラストレーションもあったので、急げる分には願ったり叶ったり。ボランティアも「隙間があったら詰めて」と喉が張り裂けんばかりに叫んでいるので、こちらも堂々と割り込みを敢行。急ぐ人々のそれよりさらに早いスピードで歩き抜けます。日頃時間に追われるビジネスマンの健脚なめんなよ!


 と言う訳であっという間に入場。この時点で10:30。



灼熱地獄と搬送される亡者



 会場内は既に物凄い人でごった返しています。みんな欲望に目がくらんで周囲への配慮ゼロ。思いのままに進むのでベクトルはぐちゃぐちゃ。列を並ばせたいサークル係員の怒号も相まって会場内は騒然としています。阿鼻叫喚ってのはこういうのを言うのか。
 兎にも角にも自分のミッションを達成せねば。人の波を文字通りかき分け、最初のターゲットの壁サークルの場所まで向かいます。


 が、購入待ち列最後尾が無い。サークルがあるはずのところに行っても全然見当たらない。というかそこら中に列が出来ててどれがどれだか全然判らない!結局付近を15分ほどウロウロした挙げ句、一旦会場外に出たその人混みの中に目当てのサークルの待機列最後尾を見つけました。…また炎天直下かよ。


 この辺でやっとソフトバンク回線が復活。仲間とはSMSで連絡を取り合います。通知もやや遅延はするものの、なんとか最低限の情報交換だけは行えそう。iPhoneの画面からは相方が次々とターゲットを撃墜して行く様子が伝わってきます。あいつやるなぁ、さすが普段から欲望にまみれてる漢は違う。


 一方こちらは炎天下に晒されたまま列はじわりじわりと進行します。う〜ん、せめて日陰に。この待機列が形成された場所はビッグサイトの搬入口でした。通常はトラック等が入ってくる場所、つまり救急車両もここから出入りします。なので時々「車椅子通りま〜す!!道を空けて下さ〜い!!」という係員の金切り声に応じてわやわやキュウキュウと強引にスペースを作ると、そこに車椅子に乗せられた青い顔や赤い顔のぐったりした人が物凄い勢いで通り過ぎて行きます。どうやら熱中症患者のようです。せっかく開場まで耐えたのに標的を目の前にして無念な…。これが5分置きくらいに2〜3人ずつ運ばれてくるんだからとんでもないです。まさに地獄絵図。




ファーストコンタクト

 購入待ち列もサークルの直前まで来ると係員が購入できる品と値段について説明します。体のでかい中年太りの色白の男。首にかけたタオルで時折汗でびっしょりの顔をぬぐいます。説明の様子は随分と尊大。まぁまぁとってもエラそうね、敬語も使わないし上から目線だし。説明をひとしきり終えると大きな声でなんとなくこちらを気遣うような声をかけてきます。う〜んどっち向いてんダロ?そうは言っても一応気遣って頂いた訳だからこちらも誠意を見せる必要があります。オレからも一声。


 「こんなに暑いから大変でしょう?


 と、ここで係員殿が豹変。ぎょっとしたかと思うと途端に落ち着かなくなります。さっきまででかかった体がなんだか縮んだ様子。視線が虚空を彷徨います。どもり気味に出した言葉はオレに向かっての返答なのか「いやぁまだ始まったばかりですから」と一言。
 …あれ、お前さっきタメ口だったじゃん、さっきのエラそうな態度はどこ行った?だいたい明後日の方向見たまんまで誰に向かって声かけてんだ? 係員殿、なんとなくこちらは向いてますが目線は一向に合わせようとしません。う〜ん、典型的な非コミュやのぅ。話しかけられたくらいで動揺すんなや。



ターゲット撃墜!

 オレからもう一声ねぎらいの言葉をかけたところでオレの購入の順番に。係員殿はオレの後ろの列の人に先ほどと同じ様に説明を始めました。レジ係のお姉さんに注文を伝え、かくしてターゲットの一つ目をゲット!オレの手元には明らかに未成年の女の子がでかでかと描かれた紙袋が収まりました。…あいつら、オレから受け取ったらこれどうやって持ち帰る気なんだろ? この時点で11:00ちょい過ぎ。




 そんなこんなしてる間に相方は既に島中サークルに。オレも休む暇無く他の壁サークルへ。でも既に列がそもそも無かったり列があっても10分くらいで購入できたり(200人以上並んでたのに凄いな!なんという手際の良さ!!)と、最初に手こずったのが嘘みたいにノルマを消化。再び連絡を取ると既に奴は島中サークルのノルマさえ制覇し終えていました。あいつ凄いな。


 ほどなくしてオレらは再び合流。ここで依頼主*9から連絡が。


 「アニプレックスアイマスグッズ売り切れちゃったぁ〜。


 ・・・合掌。




陣中見舞い

 ノルマを達成した我々は依頼主との合流までまだ時間があったので、先にオレの用事を済ませることに。相方に荷物を預かってもらって*10同じ東館にあるDevLoveブースへ。目的の場所はずいぶんと通路の狭いところにありました。技術本を扱うサークルが多く集まっているので、メイン戦場よりいくぶんマシなはずなんですけど、随分と混み合っている印象がありました。あんまり居座っても邪魔になりそうなので、軽く挨拶をして配布のアジャイル本を購入、差し入れをおいてさっさと引き上げてきました。オレの他にも本買っている人がいたので、きっと盛況なんでしょう。グッドラック。




逝ってしまったわ、円環の理に導かれて

 この時点で初めて気付いたんですが、いつのまにかほむほむバッヂが無くなってました。人混みで引っかかって取れちゃったんでしょうねぇ。ピンが誰かに刺さってなきゃいいけど。


 直後に依頼主と合流。顔は真っ赤で熱中症寸前の様子はうかがえるものの、わりかし元気でした。笑顔で「ちくしょ〜」とか言っているあたり、まだ余裕がありそうです。準備してきたスポーツドリンクだの氷だのを与えてさっさと昼飯へ。ちなみに昼飯食ってから最後に残った西の1サークルを回ったところ、目の前でターゲットが売り切れてしまいました。昼飯前に行ってりゃ買えたなぁ。申し訳ない、そして申し訳ない。



待望のコスプレ広場へ



 連絡通路の食事処で飯食ったあと、オレは二人と行動を別にしました。このあとの行き先には一応誘ったんですが、興味が全くないそうです。あいつら二次元にしか興味ないのか、徹底してるなぁ。この時点で13:00ちょい前。


 二次ロリ変態共は差し置いてオレは1人で待望のコスプレ広場へ。iPhoneで撮影しようと思ってたんですが、前日に一眼レフのデジカメを貸して貰えたので、遠慮なく活用させてもらいました。その成果は別エントリにまとめてあるのでそちらをご覧下さい。



コミックマーケットC80で撮ってきた写真いっぱい - ミッションたぶんPossible



 コスプレ広場も人であふれ返っていました。同人即売会場と異なるのは、明確な通路が存在しないこと。なんとなく人が通るところがそのまま通路という位置付けでした。
 誰かがレイヤー*11に声を掛けるとなんとなくレイヤーを中心に円が形成され、撮影が始まる感じ。その円は自然消滅するか、あまりに人だかりが消えない時は係員が突然カウントをコールし始めてゼロになった時点で強制解散します。場内の混乱を避けるのとレイヤーを休ませるのと両方の狙いがあるみたいですね。



 近くで見れば判りますが、衣装もかなり本格的。日差しは相変わらず強くて結構暑いんだけどあんな厚着で熱中症になったりしないんだろうか?仮面ライダーとか格好良かったけど、中の人はどうやって生き延びてるんでしょうね。
 今回のコミケから「長物」と呼ばれる、武器やなんかの小物が許可されたようです。こんな混雑でエモノ振り回したら危ないんですけど、そこは相互注意を払って行きましょう、ってことらしいです。一方で露出の限界も厳しく設定され、公序良俗に適した形になっているようです。…オレ的にはがっかり。
 レイヤーの女の子が携帯電話のカメラで撮影しようとした人をめざとく見つけて「携帯では撮らないで下さい!」と強い口調で注意するシーンも見かけました。きれいに写せない道具では撮るなってことか、う〜んプロ意識だなぁ…デジカメ借りといてホント良かった。他にはどうみてもスクール水着にしか見えないきわどい衣装の女の子も。他のレイヤーの娘から「あれ凄いねぇ」「体張ってるよねぇ」と言われているのを耳にしました。オレは過去の職歴もあって水着はあんまりなんだけど*12、好きな人は好きみたいですね。女の子はみんな可愛い子ばっかりでした。不平等だなぁ、オレの職場にはデブのオッサンしかいねえよ。


 撮影する側の機材もかなり本格的で、バズーカみたいなレンズを構えたオッサンがその見た目からは想像できない程機敏に動き回ってシャッターを切り続けていました。あのレンズ、うちの親父*13のより高そうだけどいくら位なんだろ?ちなみにこっちはデブのオッサンばっかりでした。…同じ現場の人、いないよな?



 広場中央に設営されたステージではラジオの公開録音(録画?)もやってました。声優さんの顔はさすがに分からんなぁ。ステージ場の声優が「熱中症とかで倒れられるとめんどくさいからテキトーになんとかしてよね」みたいな随分尊大なコメントを言ってましたが、オーディエンスは盛り上がってたのでまぁ毒舌もファンサービスの一環なんでしょう。





撤収!!

 コスプレ広場は1時間強で離脱。とにかく写真撮るのが楽しかったので、もっと居ても良かったんですが、いっぱいい過ぎて誰撮ったか分かんなくなってきちゃったんですよねぇ。コンプリートは放棄して二次ロリ変態共と再合流。引き上げようぜという話に。15:00ちょい過ぎにて東京ビッグサイトを後にしました。


 新宿まで戻ってきた後、自分の汗なのか他の体臭が移ったのか、とにかくあまりに自分が臭かったのでまずはユニクロで着替えを購入。さっぱりしたところで居酒屋へ繰り出したことは言うまでもありません。



総括


 今回切実に思い知ったのは「目的があって本気で行動をするとコミケは物凄く消耗する!」ということ。去年とは比較にならないくらい暑さにやられ、人混みで体力を消耗しました。興味本位でフラフラしてるくらいなら大したことないんですけどねぇ。


 しかもあれだけ並んだりもみくちゃになったりしたのに、同人誌を一冊も買ってない!自分の為に使ったお金は水分と食事、あとDevLoveのアジャイル本だけでした。なんと経済的な!というかこのオレがエロ本の一冊も買ってこないとはなんという名折れ!!


 まぁその分コスプレ広場で写真撮って楽しんで来たのでよしとしますかw。コスプレ広場はアニメ・漫画への興味・知識がちょっとくらいあればかなり楽しめると思います。昼くらいにくれば並ぶことも無いし、金もかからないのでオススメの遊び方だと思います。


 とりあえず前回のリベンジもこれで全て果たしました。もうコミケは行かなくても十分だな。



 あと、今回目についたのは運営の不味さかなぁ。ボランティア主体とはいえ、やっぱりかなり杜撰です。係員の言葉遣いがなってなかったり、誘導の不味さが目立ったり。コミケは企業が運営しているらしいですけど、たぶんそれもボランティアOB・OGが就職するんでしょうね。社会的に揉まれてないし、そもそもオタク出身のコミュニケーション能力不足の人たちがエスカレーター式に社員になるんじゃないかと勝手に予想しているんですが、他のスポーツ・コンサートイベントと比べても人の扱いがヘタクソです。


 良く聞く言葉に「コミケはサークルとして売る側も買う側で参加する側もみんな『参加者』、お客様はいないからみんなで助け合う必要がある」というのがあります。それは理解出来るし素晴らしい姿勢だと思うんですけど、運営側は正直そのスタンスに甘え過ぎですね。他の大規模イベントからもっともっと学ぶべきことがあるはず。通年で携われる人間がいるなら尚更です。



 他に目についたのは様々な小さい問題点。例えばコスプレイヤーは大きな荷物を引きづりながら撮影に臨んでいたり、着替えの場所が限定されていたりと不便を強いられているようでした。まぁ着替えに関しては場所に限りもあるのでなかなか難しいんでしょうけど。
 他、うちの変態の1人が3時間くらいサークルの列に並んでたらしいんですが、事情を聞くと売り子が少なくて列が捌き切れなかったみたいなんですね。人気サークルとはいえ自分の人脈だけで協力者を募らなくてはならないので、人手が足らないという事態はどうしても起こるようです。この辺のミスマッチ、解消出来そうな気もするんだけどなぁ。



 …というような事を打ち上げの席で話していたら、宴席に参加した1人から一言。


 「やっぱあそこにはビジネスチャンスがあるな・・・。よしっ、次はリサーチだな。用意しとけよ滝川!











 えええええええっっっ!? オレも行くの!!!!?






 …どうやら祭りはまたやってくるようです。




  


  


  

*1:軽くWikipediaで調べたんですが、コミケは法人が運営してるんですね。知らんかった。

*2:8月半ばと12月末。なんでお盆と年末という日本人の伝統イベント満載の時期にこんなの開催するんだろ?

*3:売るといってはいけないらしい。

*4:たまに奴らは「チーム401」とか呼んでますがその呼称だけは認める訳には行かない!

*5:引用元:小説「俺の妹がこんなに可愛いわけがない

*6:列の位置決めが確定してしまえば、列が動き出す開場直前まではうろつく事が可能。

*7:「なのは完売!」はこの時期のネットの風物詩ですね。

*8:そうでない人気サークルもたまにあって、こいつが場内のベクトルをさらにカオスに導いてくれるわけです。ふぁっく。

*9:コイツについての詳しい話はこことかこことか読んで下さい。

*10:いくら自分のものではないとは言え、あんな恥ずかしいものを勉強会つながりの人のところに持って行ったら二度とDevLoveに出入りできない!

*11:コスプレしている人

*12:10年前はライフガードバイトしてました。水着でいちいち勃ててたらシャレにならん!

*13:趣味は野鳥撮影