ミッションたぶんPossible

どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

「シンデレラ」を昨今の「アイドル」のメタファーにするのは間違っている気がする。

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photo by AYAICE from写真AC




 スーパーどうでもいい話なんですが。


 若い(幼い)女の子がアイドルになって人気者になることを、「シンデレラ」に例えられることが日本では多いです。海外の事情は分かんないです、そもそも「アイドル」という存在が他の国にいるのかどうかもよく分からないし。
 おそらくは、昨日まで何でもない普通の女の子が、スター誕生!みたいなオーディションとか番組企画とかをきっかけとして、一夜にしてトップアイドルになることを「シンデレラ」の物語になぞらえているのがはじまりなんだと思います。「シンデレラストーリー」なんて言いますしね。


 でも、今のアイドルって、一夜にして突然トップアイドルになることなんて、まず無いと思うんですよね。そりゃアイドルデビューするきっかけはスカウトだったりオーディションだったりするかもしれません。でもおそらく、多くの現アイドルで元普通の女の子たちは、望んで願って夢に見て、運も天も商業的事情も味方にして、やっとチャンスを掴んで。歌にダンスにビジュアルにトークに、ありとあらゆることを努力して努力してまた努力して。デビューした後も数多存在するそのほかのアイドルと競争して叩かれてすりつぶされてなんとか勝ち残って、ほんの一握りだけがトップアイドルと呼ばれる存在になれるわけです。全然「シンデレラストーリー」じゃないじゃん。どっちかというとジャンプとかのスポ根系のストーリーのほうがなんぼか近いです。


 そもそもシンデレラって、別に王子様に見初められるために努力してないですよね? 継母とか義理のお姉さんとかにいじめられて召使いみたいな扱いされて、「耐えていればそのうちお継母様たちも分かってもらえるわ」的に召使いとして与えられた作業をこなしてただけだし。たまたま魔法使いが気まぐれ起こして舞踏会行けたけど、王子様と踊れたのも生まれ持った美貌でシンデレラ自身の努力の成果じゃないし。ただ生まれついて美人だったから勝ち馬に乗れただけです、乗ったのは馬じゃなくてカボチャだけどな。


 まぁそんなこんなで、現代のアイドルの在り様は「シンデレラ」の物語とずいぶん乖離があるなぁみたいなことを黙々とデレステやりながら思った、って、ただそれだけを言いたかったのが本記事になります。
 「シンデレラ」がアイドルのメタファーに使われることって、今は少ないのかもしれないですけどね、飲んでて終電無くなっちゃうから日付越える前に帰ることを「おっシンデレラか?」って揶揄されることの方がナンボか多いような気もします。知らんけど。


 あ、あと、これまたどうでもいい話なんですが、アニメの「アイドルマスターシンデレラガールズ」の主人公が島村卯月であることは、「シンデレラ」をアイドルのメタファーに使うという観点だと、とても適格だったなぁと思いました。いくら心の底からあこがれていても、努力の方向が間違っているとそこへたどり着けない・迷走するっていうことを暗に示したあの物語は、新規事業やプロダクト・サービスの開発とかのメタファーに使ってもいいような気がします。デレマスがどのくらい一般的か分からんので、メタファーとして有用かどうかは怪しいけど。