ミッションたぶんPossible

どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

たとえ趣味が同じでもなにかしら仕組みがないと関連した友達は作れない

 突然ですが、今週末9/08(金)に新宿:bit&innovationで開催される「TOC実践分科会:TOC思考プロセスを超える第3++世代TPvs第4世代TP」に参加します。今回は登壇者の西原さんと森さんが対決するためのお題提供という形でお手伝いさせてもらいました。よかったらご参加ください。(オレ自身は発表するかどうか今の所ビミョーです)


www.j-toc.jp



 TOCがよう分からん、という人は、とりあえずロジカルシンキング的な何かだと思ってもらえればOKです。一応解説記事を貼っておきます。


mba.globis.ac.jp
www.goal-consulting.com


 あとついでに、以前オレが書いたTOCfE(TOCの教育向け)の記事を以下に貼っておきます。(手前味噌で恐縮ですが)


takigawa401.hatenablog.com




 さて、本題。
 このイベント用にオレから出させてもらったお題は、Jリーグのサッカーチームの運営に関するものなんですが、昨日そのお題について取り組んでいる時に、ふと「サッカー観戦って、意外と人を誘いにくくないか?」という話になりました。

  • サッカーを知らない人に見どころを伝えにくい
  • それなりにお金がかかる
    • 自由席で2,000〜3,000円
  • 必ず楽しいことがあることを保証されていない
    • 有名(ex:日本代表経験)選手が出場するかどうか
      • そもそもそのチームに有名選手がいるか
    • どちらが勝つか負けるか
    • ゴールが入るか
  • チャラチャラしたイメージがある
  • 割と駅から遠いことが多い
  • サポーターが暴れるイメージを持っている
  • etc...


 オレは会社の先輩が熱烈なサッカーファンで、その先輩に半ば強引に誘われたのがきっかけでした。オレの他にも社内で彼に誘われて試合を見に行った人間は沢山いましたが、結局その後も趣味としてサッカー観戦を定期的に行っているのは、オレも含め2〜3人だけです。
 ではオレ自身は、というと、ちゃんと誘ったことがあるのは会社の同僚が数人と自分の母くらい。母は今やオレを遥かにしのぐサカヲタと化し、Jリーグのみならずリーガ・エスパニョーラプレミアリーグも観戦しますが、まぁ正直イレギュラーでしょう。他の人間は一度きりスタジアム観戦に付き合ってもらったのみです。


 じゃあ既にその趣味を行っている同士だとどうか、というと、それもなかなか繋がりにくいようです。オレ自身10年以上FC東京サポーターですが、同じFC東京サポーターの知り合いは、同じ会社の同僚・上司が数人いる程度です。スタジアムや遠征先で知り合ったり仲良くなった人は一人もいません。
 それは、同じようにFC東京の試合を観に行く西原さんも同じだったようで、ご家族で観には行くが、それ以外の人とは話さずに帰宅されることが多いようです。西原さんの場合、ご子息がサッカークラブに入っているので、その繋がりで親御さんたちがFC東京のファン・サポーターだったりすると話題に上ることがある、とのことでした。


 どうもオレの周囲だけ観測している限りでは、ほぼ毎試合スタジアム観戦するようなコアサポーターでも、なかなかそれだけで知り合って仲良くなる、ということはあまり無いように見受けられます。会社だったり子供の引率だったり、といった、何らか既存の繋がりが無いと、趣味だけで仲良くなる、というのは難しいのかもしれませんね。


 これはどうも他の趣味でも同じようです。
 先週末幕張メッセで開催されたバーチャルアイドル初音ミクのライブ「マジカルミライ2017」に、オレは今年も参加してきたんですが、そのついで(?)に、土曜に有志で開催された「マジカルミライ非公式大規模OFF会」にも参加してきました。友人が運営サイドだったのと、どうもこのイベント色々頭がおかしい(モチロン良い意味で、ですよ。自費で数十万かけてライブを再現したり、非公式なのに各社問い合わせて音楽・映像の権利を全てクリアにしてたり、オリジナルスプーン作って参加者に配ったりしてました)ので、参加することにしたんですが、これまでオレは初音ミクが好きなことはSNS等では割とオープンにしてきたものの、それで繋がりを作るような動き方は一切してこなかったし、SNS以外では殆ど話題に挙げたことさえないんですよね。つまり、OFF会にはボッチ参加、知り合い皆無です。オレは割と人見知りなんで、結構つらいなぁ、やっぱ参加しなきゃ良かったかな、と思いながら会場に向かったんですね。
 ところが、蓋を開けてみるとOFF会の参加者のほぼ全員がボッチ参加。ミク廃でボッチの烏合の衆、というとんでもない集まりだったことが会の割と初期に判明しました。その驚愕の事実が判明したあとは垣根も無くなり、同じ趣味を持つもの同士、酒の力もあってみんな仲良くなりました。いやぁ、良かった良かった。
 でも、そんなことでもなければ、ここに集まった人たちはみんな同じ趣味=初音ミク繋がりの友達を持つことができなかったんですよね。ライブのチケットが買えない人が続出するくらい人気のあるジャンルであるにも関わらず、です。初音ミクVOCALOIDには既にピアプロニコニコ動画Twitterに代表されるSNSがあり、それによって発展してきましたが、それらを愛する人同士がFace to Faceでつながるまでに至るには、それだけでは足りない、ということなのかもしれません。


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 スポーツにせよサブカルにせよ、趣味が同じであるからといって、それを起因に人と繋がりを持つ、同好の士を持つ、というのは、どうもかなり難易度が高いようです。オレの知ってる中で例外はMMO-RPGでしょうか、オレの元部下にはMMO-RPGをきっかけに嫁さん見つけて結婚した奴がいます。あれは、システム自体に半ば強制的に人との繋がりを持つような仕組みがある(=パーティを組まないと倒せない敵がいる、等)からこそ、なのかもしれません。
 その仕組みがない趣味については、何かしら仕組みを別途作っていく必要があるのかもしれません。


 冒頭のサッカーのお題を考える中で、我々の中で出た意見には「やっぱり酒」でした。たとえば試合後1時間以上スタジアムの近くで飲める「アフターゲームパブ」のようなものを開催するとか。浦和レッズなんかはその辺は上手くやっている気がします。それは初音ミクのOFF会も同じような役割を果たしていたように思います。


 あとは、別の繋がりに趣味の繋がりを乗せていくこと。Jリーグの場合にはサッカースクールが上手く働いているように見えるので、趣味に関連した何かを学べる場を用意すれば、その場で知り合った同士は仲良くなれそうな気がします。既存の繋がりだと、会社程度の広さだと、同好の士を探せるかどうかはその趣味によってはビミョーなラインですし、既存の繋がりに良くない影響が出てしまうことがあるかもしれないので、あまり上手く機能しないかもしれませんね。


 趣味なんて個人で勝手に楽しめばいい、とも思わんでもないですが、やっぱり同じ趣味の話で盛り上がれる人が他にいたほうが楽しいですし、日常に張り合いが出るってもんです。逆にその趣味のジャンルをビジネスとして展開・運営していく側としては、如何にその繋がりを作る仕組みを用意するか、が重要なのだと思います。今回我々は「」くらいしか思いつきませんでしたが、もっと色々な仕組みを考えることができれば、人同士をつないで上手にビジネスを展開していけるのかもしれませんね。