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ミッションたぶんPossible

どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

会社を辞めたので自転車で四国八十八ヶ所参りをやってみた。其之八:足摺岬へ

三十七番札所:岩本寺

 6時起床。相変わらず風の音で細切れでしか寝られなかったが、コンディションは悪く無い。一回目の野宿の教訓が活かされている。


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 この日最初の目的地である岩本寺までは60km。相変わらずの峠越え。とりわけ七子峠という峠が大きく、乗り越えるのにずいぶん苦労した。10kmも上り坂が続くと、正直心が折れる。何度「もうここでやめちゃおうかな」と思ったか分からない。
 自転車で旅することは坂との戦いでもある。ここまで走り続けていると、さすがにアップダウンの続く道の走り方をだんだん心得てきた。上り坂と下り坂は基本的にワンセットだ。上り坂があれば下り坂がある。下り坂があれば上り坂がある。上り坂だからといって悲観してはいけないし、下り坂だからといって楽観してはいけない。心をフラットに保って、長く走ることを見据ええる。でも先を見過ぎないで、目の前に注力して走る。なんだか人生みたいだ。


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 そういえば、七子峠の頂上のトイレで、初めて携帯シャワートイレを使った。東急ハンズに売っていた1,000程度のもので、水道水を入れてソフトな本体を押すと先端のノズルから水が噴き出す、というシンプルな構造。使ってみた感想としては、その機能自体は悪く無い、2〜3回練習すれば、通常の備え付けのウォシュレットと変わらない感覚で使えるだろう。
 唯一失敗だったのは、このトイレの水道水を使ったこと。この日は特別寒く、峠の頂上ともなれば気温は一桁前半しかなかった。そんなところで入れた水道水を直接肛門に当てた日には……。ケツの穴が凍りつくかと思った。


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 なんとか岩本寺を打つと、次の金剛福寺までは約90km。時刻はまだ10時だが、おそらく17時までに金剛福寺にたどり着くことは不可能だろう。とはいえ、目指さないわけにも行かない。
 これだけの距離があると、当然いくつも峠越えをすることになる。自動車が峠越えを行うための道路には、大抵「スカイライン」とか「サンロード」とか、カタカナの名前がついている。こういうろくでもない名前のついた道路があったら要注意!ということを学んだのも、金剛福寺に至る道のりでだ。坂なんか大嫌いだ。


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 浜で奇妙な装置を見かけた。ビル数階分の高さの建物(?)に網が張り巡らされ、上から水が流されている。おそらくは「塩」を作っているのだろう、水は海水で、それを蒸発・濃縮して塩を取り出そうとしているのでは無いかと思われる。オレは山奥の育ちなので、こういう装置を見るのは初めてだった。


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 途中の道の駅で食べた「カツオ叩きバーガー」と「しらす丼」。カツオ叩きバーガーはさっぱりしていて美味かった。しかも値段もそれほど高くない。これが毎日朝食でも悪く無い気がする。しらす丼は、よく湘南あたりで有難がって出してるところがあるけど、「めちゃくちゃ美味い!」というようなものでもないよなぁとは思う。値段がもっと安かったら、こちらも朝食メニューでもいいかなとは思うけど。


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 足摺岬に向かう途中の道路で見つけた、一見するとよくある標語。実はこれ、セメントの壁に彫っている、とかではなく、何十年も堆積した苔を剥がして標語にしているらしい。これはなかなか面白い試みだ。コストもかからないし、良いアイディアだと思う。


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 結局、金剛福寺のある足摺岬に着いたのは17時を少し回った頃だった。岬があれば灯台があるだろうし、海を臨む公園があるはず。そのように見込んでいたが、予想通り足摺灯台の近くに公園があった。この公園のトイレの裏をこの晩の野宿の場所とした。まさかの二晩連続野宿だが、慣れたのかテントの設営にも準備がかからず、さっと準備できるようになった。人間訓練すればなんでもできるようになるもんだ。食欲よりも疲れから来る眠気が勝ったため、食事は取らず20時には就寝。風の音にも慣れたのか、だいぶ熟睡できるようになった気がする。

この日の走行距離

  • 149.3km(+徒歩:2.2km)