読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ミッションたぶんPossible

どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

社内勉強会でビジネスモデルキャンバスに関するプレゼンをやってきました。


 

はじめに

 先週金曜日の11/28に、社内で開催された勉強会に、講師役として登壇しました。ちゃんと人前でプレゼンしたのは相当久々ですね、おそらくDevLOVE現場甲子園2013以来かな。さほど準備期間が無かった割にはまぁ上々の出来だったんじゃないかなと思います。

今回の狙い

 社内勉強会は、週一で上司が開催している開発プロセス(プロジェクトマネジメント)の座学勉強会と、テーマ未定で社員が持ち回りで毎回異なったテーマで喋る勉強会の、2種類があります。今回オレが登壇したのは後者で、通常は他薦か上司からの依頼でやるんですが、オレは今回自分から上司にお願いして登壇させてもらいました。今回のプレゼンの狙いは以下の3つです。

退職する同僚へのはなむけ

 これが一番の狙い。同じ案件で管理者兼営業として頑張ってくれてた同僚が、今年末で退職、この日が最終出社でした。ずいぶん世話になりましたし、非常に迷惑もかけました。口先だけの礼ならいくらでも言えるけれども、どうせなら彼の新しい門出に何か華を添えられるようなものを贈りたかった。オレの持っているモノの中では、営業職である彼にとって、ビジネスモデルキャンバスの知識が最も役に立つんじゃないか、と思ったのが、そもそも登壇しようと思ったきっかけです。


 勿論そんなことは当人には言いませんが、後から聞いたら、幸いにしてずいぶん喜んでくれたみたいで、さっそく勉強会直後の打合せでビジネスモデルキャンバスを使ってくれたみたいです。本当に良かった。


 彼の今後の人生に、幸多からんことを。


リーンスタートアップの意識付け

 オレの所属会社は昨年8月に倒産し、現在の親会社に買収されて今年4月に再出発しました。その際に、これまで事業の核だったゲーム部門とは切り離され、とりあえず食えてはいるけれども、何の事業が屋台骨なのか自分たちも誰も分からない状態が続いています。今後、自分たちの会社の「事業の柱」を作らなくちゃ行けない。最低でも「自分の会社はなんの会社なのか」は名乗れるようにしたい。今、経営層や営業部門は躍起になって新規事業を作り出そうとしています。


 ただ、端から見ていると、どうもその新規事業開発に対して徒手空拳で挑んでいるように見えるんですね。実際にいくつか新規のWebサービスのリリースや開発も行われているんですが、どうにもオレが社外勉強会で学んできた「スタートアップ」とは別物な気がする。なぜか関わるみんなが不幸せな方向に寄っていってしまうやり方をしているように感じられたんです。このままそのやり方を続けても、ジリ貧なんじゃないか、そんな風に見受けられました。


 なので、今回のプレゼンでは「ビジネスモデルキャンバス」をIT技術者向けに解説する、という主軸を持たせながらも、強くリーンスタートアップを意識させ、ビジネスモデルキャンバスを利用してリーンスタートアップにトライする事へ向かわせることを狙いとした構成にしています。
 実際のところ、ビジネスモデルキャンバスはリーンスタートアップにそのまま活用するには少々厳しいツールなんですが、リーンキャンバスといった、よりリーンスタートアップに適したビジネスツールの土台になっていますし、まずはビジネスモデルキャンバスの書き方を覚えて(最低でも存在を知って)貰う事、その延長線上にスタートアップに繋がる知見があることを知って貰うことが最初の一歩かな、と思っています。


 元々気概は十分な人達なので、きっかけさえあれば、後は自分たちで走り出せるはずです。オレはこのプレゼンで、気概以外の、ツールやフレームワークがあって、その情報や学ぶ手段が割と手に届くところにあるということを知らせることが出来れば良い、と思ってこんな内容にしてみました。


プレゼンの「高み」を魅せつける

 前職や社外コミュニティのおかげもあり、オレはこれまで普通の人より多く、壇上に立つ機会に恵まれました。社外勉強会のコミュニティのようなオープンな場で発表した経験を持つ社員はいないでしょうし、そのプレゼン資料をインターネットに公開して多くの他者から評価に晒された人間も同様でしょう。

 おかげさまで過去に行ったプレゼンのいくつかは好評を頂いており、それなりにプレゼン能力はある方だと自負しています。少なくとも、オレは今の会社で最もプレゼンテーションの能力が高い人間の一人であるはず。


 そのオレがプレゼンをすることで、「プレゼンってのは面白いもんだ」と感じて貰うことが、最後の大きな狙いでした。


 前職で感じたことですが、発表をやらせると、最初はみんな、そのテーマ自体が面白いかどうかに関係無く、単調な構成で見ていて飽きるプレゼンばかりになります。それを見ていてもプレゼンはつまらないし、プレゼンを上手くなろうとは思わない。憧れを感じないし、壇上に立ちたいとも思わない。


 結果的に、つまらないプレゼンばかりでは社内に技術情報の交換が行われる場は作れないんですね。


 でも、社内で誰か1人でも面白いプレゼンが出来れば、それをきっかけに全員のプレゼン能力が向上し、登壇したい、発表したいという機運が出来てくる。それによって社内で技術発表の場が盛り上がってくるようになります。前職でオレが作ってきたのは、たぶんそういう場だったはずです。


 オレは前職でやったことを、ここでももう一回やってみようと思ったわけです。技術者が切磋琢磨し、互いに吸収し合える場の構築を。それには「今までに見た事が無い様な圧倒的なプレゼン」を魅せつける、「あんな凄いプレゼンを自分もやってみたい」と思わせるような発表にする必要がありました。


 オレの今回のプレゼンが「今までに見た事が無い様な圧倒的なプレゼン」だったかどうかは正直自信が無いですが、それでも聞いてくれた人達の顔を見て、なんとなく「面白いプレゼンだった」と思って貰えたことは伝わってきました。


その後の反応

 発表後の反応は、思った以上のものでした。


 まず前述のとおり、さっそくビジネスモデルキャンバスを使ってくれた人がいました。さすがにこれにはビックリしました。いくら簡単でシンプルなツールとはいえ、存在を知って1時間あまりで自分たちで活用するとは。彼らのポテンシャルと行動力に驚かされました。


 プレゼン自体の反響も良かったです。発表を聞いてくれた同僚からは絶賛され、「つーかアンタ本当に技術者ですかw? 実は営業出身とかじゃないんですかw?」なんていう一風変わったお褒めの言葉も頂戴しました。
 さっそく再演依頼もいくつか頂きました。今回は業務時間中の勉強会だったので、200名ほどの社員のうち、1/10程度の参加だったこともあり、少なくとも「他の人にも聞かせてみたい」と思って貰える様な発表ではあったようです。また、業務で参加出来なかった人からも、ぜひ資料を公開して欲しい、という話も貰いました。


 特にリアクションが大きかったのが直属の上司で、今回の発表をベースに、社内にビジネスモデルキャンバスをはじめとしたツールや、リーンスタートアップについての啓蒙を計画的に行っていきたい、という相談を貰いました。
 やはり、オレが感じていたような危機感は、オレ以外も感じており、特に上司はオレ以上に他の部署(特に営業部門)と関わりがある為、なんとかしたいという思いが強かったのでしょう。どうやらオレは今後もこういった発表の機会が頂けそうです。


 オレが今回受けた反響は、いづれにせよ発表前のオレの予想をはるかに超えるものでした。こんな反響は、前職では考えられなかったです。


 前職は創業社長のワンマンの会社で、全てがその社長の意のままに動かされていました。社長の頭に無いものは、いくら有益だろうが、いくら世間で絶賛されようが、無いものとして扱われる。
 前職では、オレにせよ、オレの仲間にせよ、とても良い発表をしてくれる環境があったのですが、それらはどれもあまり有効に生かされることはありませんでした。まぁ会社は学校や学会じゃないので、一円も稼いでない単なる内輪の技術発表に評価もクソも無いんですけど、それでも正当な評価というにはあまりに乏しい反応だったんじゃないかなぁと思っています。


 それに対し、今の会社はベンチャー気質が強く貪欲なのが、こういった反応からも見て取れます。倒産を経験しているから危機感が強いのもまぁ確かなんでしょうが、どちらかというと会社が元々持つマインドのような気がします。社内の発表がきちんと「次」に繋がる、というのは、プレッシャーでもありますが、これまでに無い経験なので、非常に嬉しいですね。オレ自身、ビジネスモデルキャンバスらについては知的好奇心だけでここまで来てしまったようなところがあるので、社内の期待に応えるには不勉強なのは否めないですが、今後期待に応え続けられるよう、なんとかやってみようと思います。


 あ、ついでに、公開した資料の方もわりかし好評なようです。土日だけで4000view、はてブで80ブクマなら上々じゃないかな。(前に公開したアジャイルの資料が凄まじかったので、感覚が麻痺してる)
 30人以上の人がslideshareからダウンロードしてくれたみたいなんですけど、サイズ大きいから止めた方がいいですよ、なにせアップロード前のPDFが75MBもあったし。


最後に

 今回のプレゼンは、BMG Worksという社外コミュニティで実際にみんなで試した内容を多分に盛り込ませて頂きました。公開した自分のプレゼン資料を改めて読み返すと、自分のオリジナルの部分は自己紹介くらいしかないですね。そのくらい、今までオレが社外コミュニティで貰った知見が多かったんだなぁ、と振り返っています。直前で相談に乗ってもらったタケハラさん、ケントさんはじめ、これまで社外コミュニティで関わった多くの方々に、御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。


 BMG Works(Facebookグループ)への参加希望の方は以下から。次回は12月中旬にキャンバス100本ノックを、1月に新たな企画を企てています。興味のある方はぜひご参加下さいませ。