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ミッションたぶんPossible

どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

ブログ書いたってスキルなんか上がらない

はじめに

 昨年末、オレはとある記事を読んでこんなことを呟きました。

 それに対して、筆者の方からこのような返信を頂きました。

 こちらのいい加減なコメントに対し、ここまで真摯にお返事頂けると、こちらも中途半端に返答するわけにはいきません。いっちょ気合を入れて返事を書かにゃあだなぁ、とか考えてたら、年末の忙しさに手が付けられず、いつの間にか年をまたいじゃいました。本当に申し訳ないです…。


 と言うわけで、今更ながらオレが何に対して「コレジャナイ」と感じたのかを書いてみたいと思います。


 ちなみに、今回はかなり本気で書きます。本来オレは文章化する際に、強い言葉…特に他人を批判・否定するような言葉を意図的に使わないようにしているのですが、相手に覚悟がある以上、オレも批判・バッシングされることを覚悟の上で全力で書きます。それゆえ口汚い文章になってしまうかもしれません。極力言葉は選ぶようにしたいという欲はまだどこかにありますが、どうしても文章が荒れる事になると思います。大変申し訳ありませんが、もしそういった汚い文章を読みたくない、と言う方は、現時点でブラウザタブを閉じて下さい。


 そして、著者の方(イシジマミキさん、とおっしゃるのでしょうか?)に予めお詫びしておきます。偉そうなことを書いて申し訳ありません。ただ、問われた以上、オレが思った事を率直に書かせて頂きます。


記事の確認

 その前に、当該の記事を確認してみましょう。



 こちらの記事、要約すると以下の様なことが書いてあります。

  1. とにかく情報発信する
  2. くだらないことは書くな、専門的分野への言及や問題提起、役立つorおもしろURLをつぶやけ
  3. 自分を良く見せることだけ呟け、相手から自分をよく見せろ
  4. 書いてから悩め、何事もやって(呟いて)みないと分からない
  5. 発信する事から始まる、まずは発信しろ、そうすれば情報は自然に集まる
  6. とあるイベントで有名な人が自分よりブログを書いていて、その人達が良い事言ってた

 小見出しを並べたようになってしまいましたが、だいたいこんなような内容だと思います。


掲題と内容について

 ブログどこ行った!!?


 もう全然ブログのことが書いてないんですよ。最後にちょろっと「ブログ書いた方がいいよ」というようなニュアンスを漂わせている程度です。記事の殆どを使って「Twitterでどんなことを気をつけて呟いたらよいか」ということが書かれています。


文章が読みづらい、要点が分からない

 文章の基本的な書き方が抑えられていないので、要点が非常に掴みにくいです。オレが記事を何回か通読した限りでは、小見出しが適切でない、不要な引用や人物紹介がある、結論が飛躍している、という箇所が散見されました。


Twitterの使い方(呟き方)も支離滅裂

 そのTwitterの話にしても、とにかく発信すりゃあいいのか、それとも考えて呟きゃいいのか、文章全体で一貫性が無いんで全然分からない。どっちにしろってんだよ!?と正直読んでてツッコんじゃいました。


Twitterで呟いてもそもそも読まれない

 筆者の方はTwitterの有用性を説いていますが、これに対してオレは非常に懐疑的です。もちろん効果が全く無い、などとは言いません。ただ、こちらの労力に対してそんなにリターンのある行為ではない、と言うのが個人的見解です。


 URL短縮ツールの一部(bit.ly, Buffer, etc...)には、呟いたURLが何回クリックされたかを確認出来る機能があります。それをオレ自身が使用している限りでは、クリックしてくれるのは多くて自身のフォロワーの1%です。1,000人にフォローされていれば10クリック程度。万人が興味のあるネタ記事や、2chまとめサイトのURLだと、少し跳ね上がって3%(30人)程度になります。有名人がリツイートしてくれるとクリック数が10〜100倍に跳ね上がりますが、毎回有名人がリツイートしてくれることは、よほど親密な間柄でもない限り、期待すべきではないでしょう。


 Twitterを活用して情報発信する事は、こちらの文章力を高める(要約する能力を身につける)効果はあるかな、と思っています。その辺は本題から逸れるので割愛します。


根拠が分からない

 上記5の項では「情報を発信するようになれば情報は自然に集まる」と言っています。それは結論だけ言うと確かに正しいんですけど、「じゃあなんで情報発信を始めると情報が自然に集まるようになるのか?」が全然解説されていません。


 ちなみに、これに対するオレの回答は、

  • 発信した情報の読み手との交流が生まれ、より深い考察が行えるようになる
  • 交流を行った相手から新たな情報が提供されるようになる
  • Gunosyのように自身のツイート傾向を分析して情報提供してくれるツールを利用している場合、呟いたものと同系統の情報が提供されるようになる

 というものです。たぶんここまで説明すれば、記事の読み手にもそこそこ納得して貰えるはずです。


向上するスキルが何なのか提示されていない

 ブログでもTwitterでも何でもいいんですけど、情報発信する事でどんなスキルが向上するのか、具体例でも抽象的でもいいので何かしら提示されて然るべきなんですが、それが何なのか、何度記事を読んでもさっぱり分かりません。著者の方はどんなスキルを伸ばしたのか、また、バイト君や相談に来た学生にどんなスキルを身に着けてもらいたいのか、が読み取れない。著者の方はデザイナーのようなので、おそらく師事される方もデザイナー志望なのでしょうが、ブログやTwitterで情報発信する事がどうしてデザイナーのスキル向上に繋がるのか、少なくともオレにはピンと来ません。


ブログを書いたところでスキルなんか上がらない

 さて、やっと本題。オレが一番感じた違和感は「スキルを上げるならブログを書け」というタイトルに対してです。


 結論から述べますが、どんなスキルであれ、ブログを書いても向上することは絶対にありません。よしんば向上する可能性があるとしたら、文章を書く・もしくは文書を作る能力だけです。(文章を書く能力と文書を作る能力は似ているようで別物です。が、本筋から逸れるので今回は触れません。)


 オレはシステムエンジニアですが、ブログを書いていてプログラムが書けるようになったり、システム構築が上達したことはただの一度もありません。もっと言えば、自分で実際にコードを書き、動かし、失敗し、悩み、実際に動くまで、ひたすら繰り返し繰り返し試し続けることでしか「上達した」「出来るようになった」という手応えを得た事はありません。
 これは趣味の写真でもそうです。自分でトライ&エラーを繰り返して、何千枚何万枚も撮影して、見比べて、撮った時の記憶を反芻して、やっとちょっと上手に撮れるようになったかな、と言う程度です。写真をブログに貼る事でスキルが向上した事はありません。


 しかし、世間では冒頭の記事の著者の方同様、「ブログを書く事でスキル向上出来る」と思っている方は多いと思います。何故でしょう?これは「ブログを書く事で得られるもの」を考えた方が、結論を導き易いです。


 では、「ブログを書く事で得られるもの」とは何か? オレは以下の2つの効果があると思っています。

  • 自身の活動を記録出来る
  • 自身の活動記録を公開出来る

 ブログで自身がやってきたことを記録すること、それ即ち「努力の可視化」です。自身の努力を可視化出来る事で自信に繋がります。多ければ多いほど、自分が頑張ってきたその量に驚き・支えられます。それ自体が努力を続けるモチベーションになる。
 また、振り返りも容易になり、いつ自分が何を考えていたのか、何をやってきたのかを立ち返り易くなります。これは、自分の進む方向に迷ったり、間違っていたのでは、と方向修正を検討する時に非常に役立ちます。
 そもそも単純に記録…つまり「リファレンス」として自身が活用出来るようになります。人は忘れる生き物です。単にメモ書き程度であっても、記録をなぞることが出来るようになるのは非常に効率的です。


 一方で、ブログはインターネットに広く公開されるメディアです。閲覧出来るのは自分だけじゃない、他者に広く公開されます。それが多くの人にとって有用であれば多くの人に伝播されるようになります。TwitterFacebookはてなブックマークのホットエントリー、Gunosy、etc...。それらを目にした人は、時に賞賛や批判の声をくれることもあります。書いている内容に誤りがあれば指摘をくれることもあるでしょう。自身のブログから議論が生まれることだってあります。特定分野・テーマでブログを書き続けた事で、多くの人から、その分野のスペシャリスト、と認識される事もあると思います。
 それらは全て、自分がブログを書く、そしてブログを書くネタとして自身が努力を続ける為のモチベーションへと繋がるはずです。


 ブログはスキルを向上させてはくれない。ブログそのものには、書いている人のスキルを向上させる様な機能は備わっていない。それは間違いありません。
 本当に努力出来る人はブログなんか無くたって努力を続けられます。人知れずとんでもないスキルを抱えた人だって沢山います。オレ達は往々にして、そういう隠れた才能の塊を持つ人を「職人」と呼びます。


 しかし、スキルが向上するモチベーションを持続・向上させる為の補助輪としての役割を果たすことが、ブログにはあります。あと一歩努力を続けられない人にとっては、ブログを書き続けることで得られるものは、大いなる助けになる場合がある。それ故に、多くの人が「ブログを書くことでスキルが向上出来た」と言っているのでしょう。


ブログの代わりにスキル向上を助けるもの

 じゃあ、スキル向上のモチベーションを維持する手段としては、ブログを書かなければいけないのか?


 オレもこうやってブログを書いていますが、ブログを書くと言う行為は、ごく控えめに言って、物凄くシンドイです。書き続ける事はもっとシンドイ。書き続けるのがシンドくて更新が止まってしまったブログは、それこそ星の数ほど存在します。正直こんなシンドイことを他人にはあんまりオススメできません。これまではそれしか同様の効果を得る手段があまり無かったから「ブログ書いてみれば」と勧める他無かっただけです。


 でも今は、他にも便利なツールやWebサービスがいっぱいあります。


 ソースコードを公開出来るGitHub、イラスト・漫画を公開出来るpixiv、動画・歌を公開出来るYouTube・ニコ動、写真を公開出来るFlickr。音声ニュースを配信出来るPodcast。冒頭の記事の著者の勧めるように、広く利用されるTwitterFacebookのようなSNSもありますし、特定分野に特化したSNSもあります。何もブログに固執する事はありません。


 それらのツールによって得られる「補助的要素」は様々です。使い勝手やツール自体の認知度、検索性、流行り廃りも影響します。ブログと同等の効果が得られるかどうかは試してみないと分からないですが、何が自分に一番合うか、総合的に判断してもらいたいな、と思います。


 あ、あとついでに。
 ブログって、汎用性が非常に高いので、特定のスキル向上を促進する為に始めたとしても、行き詰まって迷走した挙げ句に「そもそも当初の目的とは全く別のブログ」に成り果ててしまうことがあります。そうなると本末転倒なので気をつけましょう。
 ソースはオレで、このブログです。

まとめ

 オレが冒頭の記事を読んで「コレジャナイ」と思った事をまとめると、大体以下の様な内容になると思います。

  • そもそもブログのことが書いてない
  • ブログを書くとどうしてスキルが向上するのか書かれていない
  • ブログはスキル向上を補助・促進することはあるけれど、ブログ自体がスキル向上に直接繋がることはない
    • 無くてもスキル向上は出来る
    • ブログの代替となるスキル向上補助ツールが存在する


 ブログ書いててスキル向上するとか、アイドルやスポーツ選手はみんな書いてるけどそれで歌が上手くなったりプレーが上達したりしないじゃん!って話になっちゃいますよね。彼らはファンとのコミュニケーションの為に書いてるわけで、スキル向上の為にブログを利用しようとしている人とは用途が異なります。そのくらいブログは汎用性のあるツールです。
 だからこそ、特定の目的で他人に勧める時に、その根拠を、誰の目から見ても明確にし、かつ分かり易く説明する必要があるはずです。オレから見て冒頭の記事はそのレベルに全然達していませんでした。


 オレがここまで書いてきた内容は、冒頭の記事の著者の方が意図した内容かどうかは不明です。ただ、もし彼女の望んだように「後学に活かす」ことができる内容であったならば、オレからの返答としては十分役割を果たしたかな、と思います。
 ご意見、批判、罵倒、全てを受け付けますので、@までお気軽にお声掛け下さい。