読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ミッションたぶんPossible

どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

人はいつまで職業に理想を追い求めても良いのか?

雑記

はじめに

 先週の月曜・火曜と、以前の部下と飲みに行ってきました。


 元部下…仮に「H」としますが、Hは二年前に、「公認会計士を目指す。難しい試験で中途半端にやってたら受からないのでそれだけに集中する。」と言って会社を辞めていきました。それからは、半年に一度くらい…つまりHが試験に落ちる度に呼び出され、居酒屋で積もり積もった愚痴話に付き合う仲となりました。「オレら、お前が落ちる度に呼び出されるけど、受かったらどうするの?」というオレの問いに対し「○○さんと○○さんと・・・にご報告とお礼をしようかと思ってます。」と目の前のオレらを差し置いて別の社員の名前を挙げ、場を戦慄させたのは良い思い出。


公認会計士試験

 Hの目指す「公認会計士試験」という資格試験は、国家試験ということもあって非常に合格率が低いんですが、取得して専門職に就けた暁には高収入が約束される傾向にあることから、数ある資格試験の中でも非常に人気の高い資格試験です。それ専用の専門学校も数多く存在し、中には8〜9浪してやっと合格する人もいるんだそうです。
 この「公認会計士試験」、昨今の不景気の影響で失業率が上がってしまった際に、担当省庁(?)の判断で試験難易度を大きく落としたことがあったんだそうです。資格さえあれば職に就ける人も増えるだろう、という判断だったんでしょうね。しかし市場がそんなに甘いわけが無く、「公認会計士資格は手に入れたけれども職に就けない」という「会計士難民」が大量発生してしまったらしいんです。そりゃそうだわなぁ。で、担当省庁(?)も慌ててしまい、まずは「資格のブランドが下げるのを食い止めなくては」と判断したんでしょうか、今年から再び試験難易度を跳ね上げ、合格者数を大幅に少なくする試みを取ったようです。その判断自体は…まぁドタバタした感は否めないものの、悪くないんじゃないかと思っています。


 問題は資格試験にトライ中だったH。Hは仕事も辞め、バイトもやらず、蓄えが底尽くまで、資格試験の勉強だけに集中して一気に合格してしまおう、という戦略(絵空事?)だったんですが、直近の試験でも芳しい成績を残せなかったんだそうです。その上今回の試験難易度Upのニュースを聞き、「どう考えても合格するより先に貯金が無くなってしまう」とプランが崩壊したことに(やっと)気付き、すっかり心を折られてしまったそうな。


突然の復職宣言

 そんなわけで、月曜に会った際に、まだビールも届かないうちにHが口にしたのは「会社に戻ろうと思います。」という言葉でした。これには驚いたというか呆れたというか、ともかく笑いしか出てきませんでした。あんなに辞める時に大騒ぎしたのに!!
 オレは「前向きなら快く送り出す、少しでも後ろ向きだと感じたら全力で引き止める」という方針で部下に接していました(くわしくはこちら)。Hについても同様に「辞める」と言い出した際、あまりに考えがまとまってない、ただ現状から逃げたいだけに見えたので、全力で引き止めようとしたんですよ。しっかり考えろと。フラフラしてその場凌ぎで判断すると後々後悔するぞと。面談も数時間×複数回やったし、それ以外にも散々飲み行って話聞いてやって、かなりの時間…20〜30時間をHの為だけに割きました。それでも!という不退転の決断だったはずだったんですけどねぇ。


 それでもまぁ戻ってきたいというなら歓迎もしましょう。実際には今週末の取締役面接をクリアすれば再入社できるという条件なので、取締役の太鼓判を貰って復職するわけです。オレとしてはHが復帰後スムーズに会社に入っていけるよう、会社の現状をかいつまんで説明し、ついでに今オレやかつての同僚がどんな仕事をやっているかも話しておきました。


土壇場の復職取り消し宣言

 そしたらですわ。翌日の昼になってまたHから電話があり、「今晩にでももう一回飲みに行きたい。」とかぬかす訳ですよ。この時点で何を言われるのかは大体予想がついていましたが、それに応じて再び宴席に腰を下ろしたのがその晩。やはり、案の定というべきか、開口一番「やっぱり会社に戻るの止めようと思います。」という言葉が飛び出してきました。



 こっちはその時点で「・・・あっそ。分かった。そんじゃーねー。」とちきりんばりに言い捨てて帰りたかったんですが、残念ながらそういう訳にも行かず。Hの弁明をBGMにして白木屋の不味いビールを胃に流し込み続ける、という作業を終電間際まで繰り返しました。あんまり真剣に聞いてなかったので詳細は定かではないのですが、大体以下のような内容だったと思います。

  • タキガワの話を聞いて自分の退職時の気持ちを思い出した
  • 如何に自分がITが嫌いだったか、仕事が苦痛でしかなかったか
  • 会計の勉強は何時間やってても苦じゃない
  • 以前やってた居酒屋の店長の仕事も面白かった
  • 今もホテルのバイトをしている
  • 接客は苦じゃないのかもしれない
  • 稼働が高いのは平気だが、仕事が合わないのは耐えられない
  • タキガワや他の昔の仲間たちのようにITでバリバリ勉強し続けられるとは思えない


 そういえば前の晩に会計士資格の勉強についても、Hは以下のような事を言っていた気がします。

  • 大学生とか本当に頭の良い奴には敵わない
  • 受かる奴は生まれからして違う
    • 裕福な家に生まれている
    • 子供の頃から家庭教師とかつけてる
    • 小学校受験とかを体験している
    • 親と一緒に住んでて衣食住の心配が無い
  • 国の方針に振り回されてウンザリだ
  • 貯金も底を尽いて働かないと生活できない、でも勉強に集中しないで受かるとは到底思えない


 要するに、試験に受からない理由を自分以外に求めてしまっていたんですね。自分はやれることを精いっぱい頑張ってる。まぁそれは事実なんでしょう。でも試験が難しい・合格率が低いことなんてトライし始める前からわかってたことで、「何をいまさら」と思うんですが、それを指摘しても「それは…タキガワさん、違いますよ。」と新たな弁明が始まります。やがて話は収集がつかなくなり、同じ主張が言葉だけ変えて繰り返され、堂々巡りの果てに時間だけが消費される、というのが前回の退職時にも何度もありました。それを思い出したオレは、そんなダメ円環の理に導かれたくないがために、ただひたすらに彼の言葉を聞き流し続けました。残念なことに、オレにはもう彼を導けるだけの言葉が無かったんです。


 Hは6月で31歳になるそうです。オレは最後に「自分に今何が出来て、何が出来ないのか。何が好きで何なら続けられるのか。あんまり時間は無いけどもうちょっとしっかり考え直してみな。」とだけ告げました。Hはどうやら再び会計士を目指すようで、尽きた生活資金をアルバイトで稼ぎつつ勉強を続けることになりそうです。


自己分析の甘さから発症する「青い鳥症候群

 Hの場合、明らかに「青い鳥症候群」にかかっています。今の状況はつらい、というところにしかフォーカスできず、聞こえのよい言葉に踊らされてフラフラそちらに吸い寄せられてしまう。「ITはつらかった。けど会計だったら頑張れる」となる明確な根拠を、オレは最後まで示して貰えませんでしたし(勉強がつらくないのは、そりゃ勉強だからだろ、仕事になった時同じとは限らんだろうが、と言いたい)、もっと言うなら、「何故ITが辛かったか?」の自己分析が全然できてない。「真冬に素っ裸でいるのになぜ自分が辛いか分かっていない」状態です。予防も対策も出来ないんだから、次の夢を追いかけても同じ穴にハマる。だから、どこに行っても何を目指しても、簡単に脱落してしまう。実はオレは退職前の彼に「断言してもいいけど、お前は近い将来、全く同じことを繰り返すよ。」と言いましたが、予想以上に早くその時が訪れてしまって、自分の言葉に感心するとともに、実現してしまったことに残念な想いを抱かざるを得ません。


 オレがHに散々言ったのは「どんな仕事だって同じだ。良いところもあれば悪いところもある。どんな仕事からでも、辛いことばかりじゃなくて喜びを見出すことができる。辛いことが、楽しいこと・うれしいことより圧倒的に多くて継続が困難なら、それは『向いてない職業』だと言えると思う。」という話です。彼が嫌いだ・楽しめなかったと言ったシステム開発の仕事は、非常に多岐にわたります。プログラミングだけしてればいいわけじゃない、お客さんとの対話から顧客要求を引き出したり、それらを自分の持つ業務知識から設計に起こしたり、最適なハードウェア構成を考えたり、適切なチームマネジメントを考えたり。現在のSIerは工程が分断されていて、所属する会社によっては体験できないフェーズがあるのも事実ですが、じっくり探せば「青い鳥は近くにいたんだ」と気付くことがあったかもしれません。もちろんなかったかもしれないので、「お前のは甘えだ逃げだ!根性が無いから楽しさを見つけられないんだ!」という意見を発してしまうのは非常に危険です。


 青い鳥症候群と言えば、今日面白い話を同僚に聞きました。同僚の友人に大手企業の創業者の孫がいて、もうすぐ四十路に届く年齢なのだそうですが、もう3年もニートなんだそうです。創業者の息子なんだからコネで働かせて貰えばいいのに、と聞くと、もちろんそうしてるけど長続きしない、ろくに働かないうちに「俺のやるべきことはこんなことじゃない!!」とブチ切れ、周りもチヤホヤしたり気を遣ったりして、都度部署を転属させたらしいんですが、結局全部無駄にして未だにモラトリアムしているそうです。ここまで来ると完全に病気ですね、一体何が欲しいのやら・・・。まぁボンボンらしいんで食いっ逸れはしないんでしょうから、尚更甘ったれてるんでしょうなぁ。


「夢」の消費期限

 個人的に気になっているのはHの年齢です。30歳という年齢は、新しいジャンルに対してチャレンジするには、気力・体力を考えればまぁ別に遅くはないんだと思います。でもそれはあくまで「自分」のみを考えた場合。世間が、新しく挑戦しようとしているその業界が「30歳未経験知識なし」を許容してくれるかどうかは全く別です。Hの場合も、会計士の下でアルバイトしながら勉強するという道を模索しなかったわけじゃないんですが、そもそも資格を持っている人でさえ就職できないのだから、勉強不足で年齢も高いHを使うことはまずないでしょう。


 作家、漫画家、芸人、音楽家、そういった娯楽・芸能分野の人は、とりあえず食えていれば可能性だけで言えば「死ぬまで目指せる」訳です。売れてナンボなので、逆に売れちゃえば成功です。先日芥川賞を取った作家も、それまで単なる四十路過ぎの引きこもりのオッサンだったと聞いたことがあります。売れて評判になればOKならば、年齢はひとまずハードルにはならないでしょう。工芸とか民芸とかの、学はなくとも体一つあればなんとか出来る、という分野もそうかもしれません。


 でも野球やサッカーなどのプロスポーツは年齢を重ねれば露骨にパフォーマンス低下が顕著に表れますし、カズや山本昌のように、キャリアのある選手なら経験で補うことも出来るでしょうが、それまでアマチュアだった人間を30歳で審査してくれるでしょうか? おそらくトライアウトさえ受けさせて貰えないでしょう。

 Hの目指す会計士は、さすがにそこまでシビアではないでしょうが、企業側からすれば「30歳でIT業界から転向してきた、ヒトクセありそうな男」と「早稲田大学在学中に資格を一発で取得したフレッシュな人材」のどちらを選ぶかなんて火を見るより明らかです。


 うちの会社はIT業界でも珍しい「中途採用のみ、未経験歓迎」の会社です。周囲には多種多様な「前職」を抱えた現エンジニアが存在し、入ってくる新人もやはり大学からストレートに入社してくるなんてことは99%ありません。これは「コストダウン」という明確な目的があってやってるわけです。うちの会社はちょっと前まではかなりしっかりした社内教育システムを持っていたので(震災と共に崩壊した)、3ヶ月くらいでも同レベルの会社よりかなり優秀な人材に仕立て上げることができました。でも給料は未経験新卒以下。売値は先輩社員とセットにすることでほぼ市場平均をゲット。当然先輩社員の負担はそれなりにあるんですが、自分たちもそうやって入ってきている都合、そこを引き受けるのは使命であり、まぁ恩返しみたいなもんです。個人的には、一回「中途」扱いされると雇用機会が激減してしまう現代日本社会の中では、再びチャンスを与えることができる社会貢献という側面から見ても、まぁ別にいいんじゃないかな、と思っています。ただ、そのうちの会社でさえ、30歳以上は往々にして断る傾向にあります。物覚えが若い人より悪いから、というのも無くはないんですが、よしんば教育まではなんとかできても、現場配属の段階で年齢を理由に断られる場合があるからなんですね。案件に就けなければ教育コストは回収出来ない、回収出来る見込みの無い投資を営利団体である企業がするはずが無い。


 年齢が高いと結婚してたり子供がいたりで若い人より手当が必要な場合も多いですし、健康リスク=保険料金支払が高くなったりと、単純な金銭だけ見ても若い人より不利です。その上、働いてもらえる期間が短い、物覚えが悪い、体を壊して休む可能性が高い、などなど潜在的なコストやリスクも多いです。年を取っている人が優位に立てるのは「経験」「信頼」「人脈」などですが、全くの異業種に転職した場合、それらが有効に生かせるかというとかなり怪しいでしょう。


人はいつまで職業に理想を追い求めても良いのか?

 新しいジャンルに挑戦しようとする場合、どうしても年齢的なハードル、つまりタイムリミットが設けられます。しかもそれが明言される事は、企業の建前から言ってもまずありません。タイムリミットがどのくらいかは、チャレンジ対象の業種の質と文化、あとは会社の器に依るでしょう。その期限はそれぞれの目標に応じて異なるでしょうが、少なくともよく言われる「人が夢を追いかけるのに遅過ぎる事は無い」という言葉は嘘っぱちだ、ということです、特に受け皿が制限を設けてしまうジャンルに関しては。新卒以外が就職を阻まれる昨今の就活戦線のように無根拠で理不尽な差別と比べて、非常に分かり易い指標だけに、無慈悲で残酷です。
 それだけに、その夢の有効期限がいつまでなのかは絶対に見誤っては行けない、チャレンジする段階で見極めておかなくてはならないでしょう。


 Hがいつまでモラトリアムを続けられるか分かりませんが、次に会う時には朗報を聞かせて欲しいと願うばかりです。つーかこっちも忙しいんだから、愚痴ならもう聞いてやらんぞ。めんどくせー。




2012/03/18 追記「どうやったら夢の消費期限を知らずに徒労を重ねてしまう人が出るのを防げるか」


 公開後、友人に「『じゃあどうすんの?』っていう答えまで書いとかなくちゃダメじゃね?」とダメ出しされたので(ったく、余計な事言いやがって…)、ちょっとトライしてみようと思います。オレはHを説得出来なかった身なので、そういう事を言う資格は無いと思っているんですが…。以下は、あくまで思考実験の範囲と捉え、気軽に読んで頂ければ幸いです。




 「どうやったら夢の消費期限を知らずに徒労を重ねてしまう人が出るのを防げるか」ですが、一番手っ取り早いのは受け皿側、つまり企業側で年齢規制を明確に設けちゃう事だと思います。「この年齢より上になった人で、ナントカって資格か同業前職経験が無い人は一切受け付けないよ」と謳ってしまうのです。それは実際に一部の公務員試験(消防など)ではあるらしいです。…が、他のなんでもない企業がそれを実運用する事は、雇用法等の法律に引っ掛かる危険があります。だからこそ、どの企業も明確に年齢制限を謳っていませんし、たとえ実際には年齢を理由に落としたとしても「当社の求める人物像とは残念ながらイメージが合いませんでしたゴニョゴニョ…」などと、ぼかした回答に留らざるを得ないのです。よほどのことが無い限り、企業側で「その年齢で夢見るのは止めろ!」と訴える手段はどうしても取れないと考えるべきでしょう。


 じゃあトライする側で対策を打たなくちゃならんわけです。

 ここで真っ先に除外したいのは、前述の同僚のボンボンの友人の様なケース。モラトリアムやってたりいい年こいて厨二病こじらせてる連中は、そもそも自分を勘違いしている状態なのでどうしようもないです。これは放っとくとしましょう。

 そうでなくてちゃんと「夢」「目標」として頑張ってる人達に対しては、既にその業界にいる人が、一個人の意見として「目安」を教えてあげるのが有効なんじゃないかと考えました。熱心に取り組んでる人なら、それがブログとか2chの書き込みとかのような些細な情報でも、そういう情報に辿り着けるだろうし、仮にそれが出来なくても、代わりにキュレーションして本にしたり参考サイトを作って掲載したりする専門家チックな人は現れるはずです。そういったところから参考にはしてくれるだろうと思います。ただ、会計士のような確立されたジャンルならともかく、ニッチな業界だと難しいかもしれませんね。



 ちょっと話をそらします。


 オレは、本田圭佑というサッカー選手を尊敬しています。ただ、その理由は他の彼のファンとは多少異なるかもしれません。

 オレが彼が本当に凄いと思う点は、日本代表・海外に登り詰めた運動能力・才能でも、あのビッグマウスでも、それを全て実現させた行動力でもなくて、「彼が小学生の時に『世界最高のサッカープレイヤーになる』と決め、それに向かって考え抜いた末に努力し続けた」という点だと思うのです。


 本田選手は元々「ちょっとサッカーが上手い程度で、負けず嫌いなだけの凡庸な選手」だったらしいんですが、明確に目標を決めてから徹底的にその目標に向かってだけ突き進んだそうです。その結果として彼は、日本代表にまで登り詰め、海外移籍も果たしました。しかしその目標を目指すと言う決断でさえ、小学生のうちからで無かったら、あんな風に世界中から一目置かれる存在にはなり得なかったでしょう。…まぁここまで偉そうに書いておきながら、実は伝聞な上にうろ覚えの情報なので、間違ってるかもしれませんが。


 本田圭佑のように努力し続けられる人間は、本当に一握りです。それをロールモデルとして「だから夢は絶対叶う」なんて、たしかに嘘ではないけど、易々と口に出して良い台詞ではありません。せめて、「彼がそれと引き換えに何を失ってきたか」はきちんと伝えるべきです。もちろん本田自身は「何かを失った」なんて欠片ほども思っていないはず。彼は「何かをつかみ取ってきた」という感触の方がずっとその手に残っているはずです。が、「何かを選ぶという事は選ばなかったその他の何かを諦めること」に他なりません。友達とダベる・休日のんびりダラダラする・漫画やゲームで遊ぶ、そういった「本当だったら選べたはずの可能性」を殆ど捨て、サッカーに大半以上を費やした結果として、彼は今の本田圭佑でいられるのです。


 それが会計士であれ弁護士であれハッカーであれ、程度の差はあれど何かを選び続けて、同時にその他の沢山を捨て続けていっぱしの資格や地位、名声を手に入れています。彼らが元々どういう人物で、それが「何を捨てた結果として今があるのか」をもっと明確に調べられる仕組みが作れれば、あるいは良いのかもしれません。例えば、「http://theinterviews.jp/」みたいなサービスが就職支援サイトと提携して、インタビュイーとその職業が簡単に検索出来るようにしておく、とか。



 でもまぁ、本当に一番最初にやんなくちゃいけないのは「教育改革」でしょうね。

  • 努力すれば必ず報われる
  • 諦めなければ夢は絶対叶う
  • 人はみんな平等だ
  • 人が夢を追いかけるのに遅過ぎる事は無い

 などなど、嘘を教えることは止めさせないと。日本は資本主義社会なんだから、平等である訳が無いんですよ。東大に入る為には年収1,000万円以上の家庭に生まれないとダメだ、という意見もあります。幼少から塾やら家庭教師やらにお世話にならんといかん、その為にはお金が必要、というのは、理屈に適ってはいます。

 あるいは、それを覆す才能を生まれ持っているかどうか。これもやっぱり出生なんでどうしようもないですね。やっぱり不平等な要素です。


 聞こえの良い言葉に縛られたり、老害の思い込みや妄想に振り回されたりしないで、社会の本質がなんなのか、教育現場が教えて行ける勇気を持つ事が大事だと思います。



 結論としては、「『どうやったら夢の消費期限を知らずに徒労を重ねてしまう人が出るのを防げるか』なんて一朝一夕じゃどうにもならん、社会全体の枠組みから見直さないと解決出来ない」ということですね。答えになってない答えですみませんが、そもそもオレだって将来について結構悩んでる最中ですんで、人の事を偉そうに言える身分じゃないんですよねぇ。