ミッションたぶんPossible

どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

10/30(日)、vs東京V、味スタ【東京ダービー】


FC東京 1 - 1 東京V


 先にお断りしておくと、オレは東京ヴェルディというチームが嫌いではありません。むしろ好意的な方*1だと思います。


 元々東京ヴェルディは「ヴェルディ川崎」というチームでした。本拠地は神奈川県川崎市、経営母体は読売新聞、若き三浦カズラモス瑠偉といったタレントが多数所属し、Jリーグ創設以前からの名門中の名門、間違いなく日本トップクラスのチームでした。

 このチームにとって不幸だったのは親会社が読売新聞だったこと。地域密着を目指すJリーグは、野球チーム同様に企業名をチーム名に冠し「読売ヴェルディ」とする読売新聞の要望を頑なに拒否し、地域名を冠すよう厳命しました*2。更に親会社の首都至上主義により、せっかく定着したサポーターを置き去りにしてチーム本拠地を東京に移転。しかし移転先には既に多数のサポーターの心を掴んだFC東京が存在し、自チームのサポーターを増やすことに失敗。一方で古巣:川崎には「川崎フロンターレ」という富士通を母体としたチームが台頭。元の土地に戻ることも出来ず、新天地で市民権を十分に得ることも出来ず、経営状態が悪化。そして読売新聞が無責任にもヴェルディの経営を放棄すると、財政難もあってチームはJ2降格。かくして名門ヴェルディは没落のまま現在に至ります。

 元々サッカーでは同じホームタウンを持つチーム同士のいがみ合いは凄まじいものですが、後からズカズカやってきて東京を乗っ取ろうとしたという思いもあって、FC東京東京ヴェルディの確執はヒジョーに深いです。ただしおそらくはFC東京側が一方的に毛嫌いしてるんじゃないかなぁと勝手に分析*3しています。


 でも、その辺の過去の話って、今の東京ヴェルディのサポーターと経営陣、選手達には全く関係無いですよね。むしろそういう過去の負債を背負って懸命に戦っていることを考えれば、個人的には非常に応援したい存在です。FC東京のサポーターは基本的にガキなので、そういったところを見ないで言いがかりみたいなつっかかりかたをしてるんですが、まぁダービーマッチだし、盛り上がって興行収入増える分には全然構わない(むしろ大歓迎!)からノれる範囲でノッとけw!というのがオレのスタンスです。


 さて、そんなこんなでJ2で実現した今年2回目の東京ダービーでしたが、結果は引き分け。試合前から両チームサポーターともに最高潮に盛り上がり、内容的にも非常に白熱したダービーマッチに相応しい素晴らしい試合でした。



 FC東京側ゴール裏のコレオグラフィー。青赤のコントラストがなんとも美しい。


 対して東京V側ゴール裏。ポリ袋を使ったコレオグラフィーは良いアイディアだなぁと思います。白と緑の横縞が東京Vのアウェイユニフォームなんですが、これはちょっと遠目になっただけで背番号が判別できなくてイマイチですね。巻と土屋くらいしか判別できませんでしたw。



 試合内容は完全に五分五分だったと思います。東京Vの方がガツガツ来てたこともあって、ジャッジはややFC東京寄りだった気もしますが、だからこそ勝ち星が欲しいところでした。


 ヴェルディは、個人的な意見から言うと「今季対戦した中で最もJ1に近いチーム」だと感じました。これは強い弱い、順位が上か下か、という話ではなく、チームのタイプというかスタイルというかがJ1に多く見られる形に近い、という意味です。


 東京Vには他のJ2チームと比べて「タレント」が非常に多いです。加入したばかりの元日本代表:巻、世代別代表の河野、多くのJ1チームを渡り歩いたベテランCB:土屋、その他テクニックにしろフィジカルにしろ、他のチームと比べて恵まれた選手が多くいる印象を持ちました。その上でJ2特有の戦術の徹底がなされ、細かいつなぎをベースとしたパスサッカーを実践する。なにより「代表クラスが揃ったFC東京の選手に1vs1で当たって勝つことができる」だけの個の能力がある。こういうチームはJ2ではなかなか見られません。*4


 そういう意味では「仮想:J1」をいち早く体験できたという意味でも、この試合の意義は非常に大きかったと思っています。まだこのチームではJ1に互角以上に渡り合えない、その結果が引き分けだったということでしょう。


 まぁあと細かいこと言えば、何名かの若い選手・・・高橋秀人や田邊草民、権田といった辺りは「ダービーマッチ」「vs東京ヴェルディ」を意識し過ぎて舞い上がっている、もしくは入れ込み過ぎてる印象がありました。もしくは35,911人という初めて体験する大観衆に平常心ではいられなかったのかもしれません。これはある程度やむを得ない部分もありますが、だからこそ起用の段階で大熊監督に英断をしてほしかったという思いもあります。



 さて、J1昇格を目前にして3試合勝ち星無し、完全に足踏み状態となりました。残りは5試合、このタイミングで梶山と秀人のダブルボランチが累積警告で時節出場停止、今野が代表で2試合不在となります。選手起用に関しては殆ど変化を加えない大熊監督がどんな采配を振るうか、注目したいと思います。





 今回のオマケ



 フードコートにはローソンの出店があり、からあげくんも来ていました。子供達に大人気。



 ハーフタイムに場内をまわるドロンパ。ハチマキになにか書いてある様にも見えますが、遠すぎて読めませんでした。この試合、開門直後なのに既に自由席がいっぱいで、目当てとは全然違う席に座らざるを得なかったんですよねぇ。東京ダービーを舐め過ぎてたw。

*1:なにせヴェルディのTシャツ持ってたりするし、なぜかw

*2:Jリーグ創設当初のほんの一時期のみ、同社関連新聞には「読売ヴェルディ」という記載も見受けられたとか

*3:以前「FC東京は勝手に噛み付いてきてうざい。そっとしといて欲しい」的なヴェルディサポのツイートを見かけたこともあった。

*4:J2は個の力がやや劣る分を戦術で徹底的に補っている、というのがオレの個人的な理解であり、J2のチームが劣っている、という話ではありません。むしろJ2上位のチームのいくつかはJ1の下位のそれより優れているチームがあると認識しています。