ミッションたぶんPossible

どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

第89回全国高校サッカー選手権準決勝



今日は年に一度の大勝負、高校サッカーのセミファイナルを観戦しに国立競技場へ行ってきました。


第一試合は流経大柏(千葉県代表)vs久御山(京都府代表)。オレはのんびりし過ぎて前半終了間際に会場入り。既に久御山に先制点が入っていました。



流経大柏は前線から早めのプレスをかけて複数人で囲んでボールを奪い、スピーディーにパスを繋いでDFを崩してゴールを狙うモダンなサッカー。実際、後半その通りに久御山の守備を完全に切り裂いて冷静にシュートを決めます。


流経大柏応援団。この日チアガールがいたのは流経大柏だけでした。

高校サッカーは野球とかその他のスポーツと応援がかぶっているので独特で面白いですね。




久御山応援団。「大地」は怪我して出れなかった選手の名前でしょうか。



対する久御山も同様にパスサッカーなんですが、個の実力やパスの精度は流経大柏の方が若干上。それでもきっちりゴール前まで運び切り、放ったシュートが相手DFに当たってループ気味にゴールに収まるというややラッキーな形で追加点をGET。



流経大柏もロスタイム入り直前に再びゴール。勝負はPK戦へ。




どちらのGKも素晴らしいセービングを連発、結果PK戦久御山が制し、決勝進出と相成りました。


流経大柏(千葉) 2 - 2 久御山(PK 2 - 3x)



文面で伝えることは非常に難しいんですが、この試合は本当に面白かった!J1でもこれだけの好勝負を、こんなハイレベルな技術と魂を持った選手同士の戦いが見られることは滅多にありません。出来るならPK戦ではなく延長戦をやらせてあげたかった。レギュレーションがそうある以上仕方ないんですけど、それだけの価値があった試合だと思っています。



目の前の席に座った人たち。なんとジュピロ磐田のスカウトでした。何か興味深い会話してるかなぁと思って聞き耳立ててたんですが、途中でオレが試合に夢中になったのでよく分からじ…。ちょいちょいメモ取ってる以外は普通の観客同様に試合展開に一喜一憂してました。



久御山の応援席にいたマスコット。昨日「千と千尋の神隠し」見てたせいで一瞬カオナシに見えましたが、全く別物ですね…。



第二試合は滝川第二(兵庫県代表)vs立正大淞南(鳥取)。



前半は滝川第二のペース。個の力も上回り、高いボールポゼッションで立正大淞南ゴールを攻めたてます。立正大淞南は防戦一方。カウンター気味に反撃しようとしますが、逆光のせいか、それとも元々の実力なのか、パスミスを連発しゴールまでたどり着くことが出来ません。もっとサイドに人数かけて走らせてワイドに攻めればいいのになぁ、と思いながら見ていました。…が、どうやらこれは立正大淞南の作戦だったようです。




試合はスコアレスのまま後半に突入します。



立正大淞南の応援席。黄色に統一されたメガホンで男らしい応援を響かせます。



滝川第二の応援席。ブラスバンドがめちゃくちゃ上手かったです。ちゃんとコンサート会場で聞いてみたいなぁ、とか呟いてみたら、今月末に神戸で演奏会があることを教えて貰いました。神戸かぁ…、遠いな。


http://www.geocities.jp/taki2wo/newpageteiki14.html



後半開始も滝川第二優勢は変わらず。しかし後半20分頃から状況は一変します。滝川第二の足が止まり始め、立正大淞南の時間が徐々に増えていきます。落としとスルーパスを多用する独特のパスワークでシュートまで持っていくシーンが増え、ドリブルでGKまでかわしたのにフィニッシュで外す、という決定的なシーンも見られました。



試合はスコアレス、90分で決着つかず、この日2回目のPK戦に突入します。



応援席の前で気合を入れる立正大淞南イレブン。



陽もすっかり傾いて。





PK戦は打って変わってゴールラッシュ。なかなか決着がつかずサドンデスに突入。最終的に9人目までボールを蹴り、滝川第二が決勝へ駒を進めました。


立正大淞南 0 - 0 滝川第二(PK 7 - 6)



試合後には3位表彰式。流経大柏立正大淞南がそれぞれ表彰されます。オーロラビジョンには選手たちのなんとも言えない顔が大きく映し出されていました。




今回観戦して思ったことは、数年前の高校サッカーとはまるでレベルもサッカーの質も異なるということでした。以前なら走って守って体にモノを言わせてボールどんどん蹴ってハイボールから得点を狙う、というあまりテクニカルでない、身体の強化に重点を置いたチーム作りをする学校が多かった気がしますが、今はしっかりパスを繋いで前線からプレスをかけて組織的にボールも人も走らせるサッカーが主流になってきていることを感じました。オシムの系譜は高校生までしっかり根付いているんですね。数年後の日本サッカー界が非常に楽しみです。



また、そういう名勝負を目の前で見られたのも非常に嬉しかったです。テレビ放映は二戦目のPK戦の途中で終了してしまったみたいですしw。こんな感動がたった\2,000-で味わえるなんて安過ぎる!!
(陽がくれてからはすっごい寒かったけど)


決勝は明後日1/10(月)、久御山vs滝川第二のカードで国立競技場で開戦です。天候に恵まれればまた観に行こうと思っています。




国立競技場から見た夕焼け。天気が良くて富士山もくっきり見えました。



お隣、東京体育館では高校バレーの決勝をやってたみたいです。バボちゃんデケー!!