ミッションたぶんPossible

どこにでもいるシステムエンジニアのなんでもない日記です。たぶん。

第一回Flex勉強会の感想 「基礎知識」編

唐突ですが、前回のエントリーに対する反応にビックリしました。はてブをつけて貰うのも初めてなら、コメントを貰うのもこのブログでは初めてだったので。それがまさかニコ動の中の人(それもエライヒト)からなんて…。

いやぁ、インターネットって恐ろしいですね。



本題。


やや遅くなりましたが社内で開催した勉強会(毎週土曜、全六回)を終えての感想、というか、分析結果を書いてみます。勉強会の実施の様子や分析内容をまとめた報告書は既に上役には提出済みなんですが、感想を聞いたところ、全体的にネガティブな印象を受けたそうです。報告した内容を改めて読むと、確かにそう受け取られてもしょうがないかなぁとは思いますが、だからこそそのネガティブな点を修正して次回に繋げたいと考えています。

そんなこんなで、一人で色々と考えてみる意味も含めて色々と書いてみます。視点は「Flexで新人を対象として勉強会を開催するには、一回目のFlex勉強会の内容はどうだったか?」です。

HTTP通信に関する知識や業務システムの変遷などWebアプリの基礎と思われる知識が無い人が多かった

自分の所属する会社の研修制度(通称:ラーニングセンター)は教育内容が結構充実している、という話は以前も書きましたが、それだけに
こんなことラーニングセンターで教わってんだろ
と思ってた、HTTPのGETやPOSTなどのメソッドのこと、200 OK、とか、404 Not Found といったステータスコードの話、メインフレーム型からWebアプリ型に移行してきた業務アプリの変遷の歴史(知らないとRIAの有り難味が分からない)とか、自分の部署(Web系中心の業務システムを扱います)だと知ってて当たり前、知らなきゃ「今まで何考えて仕事してたんだテメェぶっころがすぞ!!」というレベルの話を他部署の子達は知らなかったので、正直ショックを受けました。


何がショックって、
「こんなことから教えなくちゃいけないのか・・・」
ということ。
「新人とはなんぞや?」ということを、正直見くびっていました。…悪い意味で。


その前に簡単に説明をしますと、ここでいう新人とは「ラーニングセンター卒」を指します。オレの所属する会社の採用は基本的に「未経験採用」をメインに行っています。それも新卒を対象としておらず、ほとんどが中途採用です(第二新卒とか言うんですかね)。適性試験(ペーパーテスト)である程度ふるいにかけて、面談で人事担当と常務がその人のやる気と熱意を見て採用しています。
分かり易くいうと、オレの定義では「新人 ≒ ラーニングセンターを修了したド素人」なんですね。オレもかつてはそうでした。


オレの新人の頃は、研修制度がちゃんと確立されていなかったんです。講師役の上司もJava覚えたてで、オレらに教えながら「ふ〜ん、そういうことだったのかぁ」というこちらの不安感をあおる発言を連発してましたし。だからラーニングセンターが出来るまでは、新人のレベルも安定せず、現場に出てきたからといって戦力として期待できないのが当然でした。離職率も高かったし。オレ自身、まともに仕事がこなせるようになったのは2年くらい経ってからだと思ってます。

それに比べるとラーニングセンター卒の新人は出来が非常に良いんですよ。ラーニングセンターが設立されたのが今から3〜4年前でしたが、そもそもカリキュラムで設定された内容がハードですし、途中に14日目とか雇用の節目でハードルが用意されていて(ex.筆記テスト)、点数が悪ければ(もしくは研修態度が悪ければ)講師役から容赦なく肩が叩かれます。まぁ3ヶ月で一人前に仕立て上げるのだから無理も無いんですが、毎日夜遅くまで残って勉強しているのを見ると流石にちょっと同情しました。「オレら、今入社してたら絶対振り落とされてたね」というのが、それ以前に入社した社員の間での会話の常でした。
そんなハードな研修を潜り抜けて来ているので、彼らは現場に出てきてもいきなりコーディングできるし、ちょっとした報告書とかはすぐ書けるようになるし。「最近の新人さんは凄いな」というのがラーニングセンターに対する評価だったんです。

そのイメージがずーっとあったから、「ラーニングセンター卒の新人ならこの位の事知ってて当たり前だろ」とタカを括ってたところがあったんですが、それは非常に甘い考えだったみたいです。(自分の新人の頃のことは完全に棚上げしといて偉そうですが)認識を改める必要性に気付きました。


ラーニングセンターからは毎週末に研修の進捗状況がレポートとして提出されてくるので、大体どんな内容をやっているのか、どんな内容で苦労しているのかは伝わってきますし、それが無くても担当者とは仲が良いので仕事の内容はよく聞かされます。新人育成がいかに大変かというのは分かってたつもりだったんですけど、まぁ所詮「つもり」だったみたいです。
というか、彼から頻繁に聞かされていたのは、どちらかというと精神面におけるケアに関する苦労話でした。ラーニングセンター自体のカリキュラムは、もう既にある程度安定飛行に入っていて、その中でそれぞれの新人君たちにどうやって習得させていくか、ということは未だに苦労が耐えないんだと思いますけど、カリキュラムに何が充足していて何が不足しているか、ということは、とりあえずは考えなくても大丈夫なレベルにまでブラッシュアップが完了しているのでしょう。なので、彼から「どうやってカリキュラムを組み立てるか?」みたいな話は聞いたことが無かったのです。
(あとから聞いたら、新しいカリキュラムの準備も進めていました。が、それはオレら現場に出ている人間と共通の話題になりにくかったので、特別平素に出さなかったんだと思います。というか、研修担当とは仕事の話なんてあんまりしないで、エロかサッカーの話ばっかりだ、ということに今気付いた)


冒頭に挙げた知識要素以外にも、足りないものがあるかもしれません。最悪「インターネットって何?」みたいなこともやらなきゃ駄目かもしれない。それらに関しては勉強会を今後運営していく中でまた新たに発見・検討していく他無いと思います。



まぁウダウダと長くなりましたが、どうやら「Adobe Flex」の勉強会だからってFlexだけ教えればよい、と言うもんじゃないみたいです。特に社内でやる場合には。





この話は次回へ続きます。

第二回の勉強会は2月の最終週の週末を考えています(本当は来週からだったけど、準備が追いつかん)ので、それが終わるまでにはこのシリーズは完結させます。気長にお付き合い下さい。